出版社内容情報
コミュニティ、少子高齢化、児童虐待、地方創生…… 日本社会学に不可欠なイノベーション、実証性、政策思考。現代日本が直面する様々な課題に、社会学は処方箋を提示できるか。そして「住むに甲斐ある世」(『草枕』)をいかに探求していくか。本書では、マクロ社会学を軸にミクロ社会学で補いながら、実証性に富む政策思考から社会システム創新を目指す。とりわけ個別課題が社会問題と認知された原因と背景を解明し、社会学の概念を駆使して現状分析をし、社会学的処方箋を提示する。これから社会学を学ぶ人にも道しるべとなる一冊。
はじめに
第?部 理論から応用へ
第1章 マクロ社会学で個人が見えるか
1 社会変動の時代と社会学の使命
2 社会変動の下位カテゴリー
第2章 ミクロ社会学で時代が分かるか
1 ミクロ社会学の概念と使用基準
2 ミクロ社会学の限界
3 ミクロ社会学の課題
第3章 絶対役に立つ中範囲理論
1 「個人と社会」を調べる
2 現在志向の社会調査の方法
3 「機能分析」に精通する
第4章 セレンディピティとイノベーションの威力
1 セレンディピティの威力を知る
2 社会学に不可欠なイノベーション理論
3 歴史に見るイノベーション
第5章 職業に伴う「情熱、見識、責任感」
1 ウェーバー「職業としての政治」を精読する
2 職業に伴う「見識」の重要性
3 「政治文化」に習熟する
第6章 勘違いが多い「権力」と「大衆」
1 社会を動かす「権力」を知る
2 「大衆」の変遷
3 「中間集団」の活用と新しい人間像
第?部 分析から処方箋へ
第7章 高齢化が避けられない社会システム問題
1 高齢化と家族
2 日本家族の動向を知る
3 役割理論から高齢者を位置づける
4 バーズアイ・ビューの重要性を理解する
第8章 忘れてはいけない児童虐待と自殺
1 増大する児童虐待
2 自殺の問題
第9章 あるのかないのか都市コミュニティ
1 都市研究の原点にあるアーバニズム論
2 コミュニティへの期待
第10章 知ってるつもりの郵便局の機能
1 郵便局を通した社会貢献
2 地域見守りサービス
3 見守りサービスと地域福祉活動
第11章 産業化とイノベーションの歴史社会学
1 歴史にみる地域の産業化
2 産業化による徒弟制度の衰退
3 生産町の産業社会学的条件
第12章 地方創生の一般理論を目指して
1 地方創生にどう取り組むか
2 コミュニティのDLR理論の構造
3 地方創生の主体と方向性
4 生産町の歴史的事例から
5 コミュニティリーダーのPM理論
参照文献
事項索引
人名索引
金子 勇[カネコ イサム]
著・文・その他
内容説明
現代日本が直面する様々な課題に、社会学は処方箋を提示できるか。そして「住むに甲斐ある世」(『草枕』)をいかに探求していくか。本書では、マクロ社会学を軸にミクロ社会学で補いながら、実証性に富む政策思考から社会システム創新を目指す。とりわけ個別課題が社会問題と認知された原因と背景を解明し、社会学の概念を駆使して現状分析をし、社会学的処方箋を提示する。これから社会学を学ぶ人にも道しるべとなる一冊。
目次
第1部 理論から応用へ(マクロ社会学で個人が見えるか;ミクロ社会学で時代が分かるか;絶対役に立つ中範囲理論;セレンディピティとイノベーションの威力;職業に伴う「情熱、見識、責任感」 ほか)
第2部 分析から処方箋へ(高齢化が避けられない社会システム問題;忘れてはいけない児童虐待と自殺;あるのかないのか都市コミュニティ;知ってるつもりの郵便局の機能;産業化とイノベーションの歴史社会学 ほか)
著者等紹介
金子勇[カネコイサム]
1949年福岡県生まれ。1977年九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。神戸学院大学現代社会学部教授。北海道大学名誉教授。文学博士(九州大学、1993年)。第1回日本計画行政学会賞(1989年)、第14回日本都市学会賞(1994年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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