出版社内容情報
BSE事件を直接の契機として、食品の安全問題に対して国民的関心が高まっている。それは食品衛生上の科学的問題にとどまらず、消費者の安全意識や社会経済システムとも深く関わっている。そもそも食の安全とは何であり、世界一の食料輸入大国である日本に求められる制度や社会システムはいかにあるべきなのか。欧米先進国の動向を踏まえつつ、食品リスクの現状と課題、食品安全基準や表示のあり方、そして身近な食卓からの食の安全確保の道筋を考察。世界経済の国際化と規制緩和の中における食品の安全を探った書。
1.なぜ今、食品の安全性を問うのか
2.食品事故の歴史に学ぶ
3.わが国の食品安全行政の構図
4.食品安全の国際基準ー食のグローバリゼーションとハーモニゼーション(Ⅰ)
5.遺伝子組換え食品の安全性をめぐる諸問題ー食のグローバリゼーションとハーモニゼーション(Ⅱ)
6.HACCPとISOによる安全管理への取り組みー食のグローバリゼーションとハーモニゼーション(Ⅲ)
7.欧州におけるBSE対策と新たな食品安全政策
8.BSE事件とわが国食品安全政策の新たな展開
9.食品の表示問題と有機農産物の基準
10.トレーサビリティ・システムの導入と課題
11.リスクコミュニケーションと企業・消費者の責務
12.食品安全の経済学
13.食卓からの安全・安心ースローフードのすすめー
14.国産か・輸入かー日本農業再生への期待ー
15.食の安全をより確かなものとするために