出版社内容情報
改憲派・護憲派と立場の異なる二人が互いの憲法論を交わし、安保法制の動きを含め安倍首相を中心とする「壊憲勢力」を徹底批判する。
【著者紹介】
慶應義塾大学名誉教授、憲法学
内容説明
三十年来の改憲派の小林節氏と護憲派の佐高信氏が互いの憲法観を交わし、立憲主義を蔑ろにする安倍「壊憲政権」の暴走を徹底批判する。憲法の解釈変更で集団的自衛権の行使を認めた先に政権は何を目論んでいるのか?危機に立つ日本国憲法。「壊憲」を止めるために何をなすべきか。
目次
第1章 危機に立たされる日本国憲法
第2章 安倍「壊憲」政権の正体
第3章 自公政権は「憲法泥棒」
第4章 闘う憲法学者の足跡
第5章 消えた自民党ハト派の系譜
第6章 憲法をめぐる現実
著者等紹介
小林節[コバヤシセツ]
1949年東京都生まれ。慶應義塾大学名誉教授、弁護士。法学博士、名誉博士(モンゴル、オトゥゴンテンゲル大学)。77年慶大大学院法学研究科博士課程修了。ハーバード大学ロー・スクール客員研究員などを経て、89年から2014年まで慶大教授
佐高信[サタカマコト]
1945年山形県生まれ。評論家。慶應義塾大学法学部卒業。高校教師、経済誌編集長を経て執筆活動に入る。「憲法行脚の会」呼びかけ人の一人。「週刊金曜日」編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
37
小林名誉教授:今、何よりも考えるべきことは、史上最悪の政権の退場です(15頁)。御意。砂川事件では、米国が日本に軍隊を置いていることの合憲性が問題になった。日本画集団的自衛権を行使して、海外派兵することの合憲性を問題になっていない。集団的自衛権について判断されていない(25頁)。平和的生存権も人格権の一種。人格権というのは、貞操、名誉、身体、心の平和をまとめたもの(34頁)。法の支配とは、憲法の支配(62頁)。佐高氏:自衛隊のトップは、国の独立と平和を守ることと、国民の生命、財産を守ることは分かれている。2016/01/20
matsu04
28
憲法の解釈変更で集団的自衛権の行使を認めた現政権に対し、改憲派の小林氏と護憲派・佐高の2人が、本のタイトルどおり、安倍首相が気の毒になるほどボロかすにこき下ろし、さらには自民党長老たちや櫻井よしこ、共産党に至るまで、爽快なほどに批判しまくっている。2015/10/20
浅香山三郎
16
小林節さんといふ学者を実はよく知らなかつたのだが、よくニュースに出てくるので興味をもつた。安倍壊憲批判は、佐高さんとの対談なので、言はば想定範囲なのだが、それよりも、慶應大学の院で指導教授のパワハラをはね除けてアメリカに行く話等が出てくる、第4章「闘う憲法学者の足跡」が取り分け面白い。佐高さんと交友のある人たちは、思想云々も大事だが、人柄と生き方の面白い人が多い。小林さんもさういふ魅力に満ちた人だと感じた。2019/07/06
ほよじー
12
★★★★今、私たち日本国民はとんでもない事態に直面している。主権者国民から一時的に国家権力を預かっているに過ぎない権力担当者(政治家以下の公務員)に対して主権者が課した最上位の制約(憲法)を権力担当者が公然と無視して憚らない事態である。憲法九条は、一項で戦争を放棄し、二項で軍隊の不保持と交戦権の否認を明記している。つまり現行憲法の下で、我が国は、海外で国際法上の「戦争」を遂行する手段(軍隊)と資格(交戦権)を持っていない。だから歴代自民党政権により「海外派兵の禁止」と「海外で他国の武力行使と一体化すること2016/07/10
ひかりパパ
10
かつては憲法改正論者であった小林先生が暴走する安倍内閣を厳しく批判している。国会前で雨の中マイクを握って戦争法案に反対された行動の人。安倍内閣の独裁政治を潰し立憲主義を立て直し平和主義と民主的な議会を回復する。これがすべてに優先する。そのためにはまず次の選挙で戦争法に賛成した議員を落とす。戦いはこれからです。2015/10/03
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