平凡社新書
日本経済はなぜ衰退したのか―再生への道を探る

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784582856781
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0233

出版社内容情報

いま日本経済は、資本主義市場経済の内部から生じた世界恐慌の打撃に苦しみ続けている。この低迷をどう打開すればいいのか? アベノミクスで本当によくなるのか? 直すべき課題を明らかにする。

内容説明

アベノミクスでは、雇用と生活の不安は解消できない。円安誘導や日銀による量的金融緩和も、公共事業中心の財政出動も、この「失われた20年」で何度も繰り返されてきた。だが、内需の不振からもデフレからも脱却できず、国家債務の危機を深めただけだった。本当に必要な経済政策とは何か!?―。

目次

第1章 たらい回しされる世界恐慌(発端としてのサブプライム恐慌;一時的景気回復からソブリン危機へ ほか)
第2章 世界経済危機の構造と動態(労働力商品化にもとづく資本主義の矛盾の現実的展開;世界経済のリ・オリエントか ほか)
第3章 深まる日本経済の衰退(低成長から超低成長へ;東日本大震災と原発事故の衝撃 ほか)
第4章 新自由主義政策の意義と限界(その本質と基盤;成績は評価できるか ほか)
第5章 どうすれば打開できるのか(打開すべき問題点;二一世紀型の社会民主主義と社会主義の理念 ほか)

著者等紹介

伊藤誠[イトウマコト]
1936年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。東京大学名誉教授。日本学士院会員。専門領域は理論経済学、現代資本主義論、社会主義論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

16
政権交代から半年。アベノミクスも順調なスタートを切ったように見える。円安、株高は進んでいるが、本当に必要なのはやはり成長戦略。企業の成長戦略であればグローバル化が必須であるが、国の場合は雇用が国内で増加する必要があるので難しい。とはいえ、この本で提案された他にもいろいろと手段はあると思う。例えば、農業や中小企業支援にしても、海外でも通用する高級食材の栽培、輸出支援などバラマキ、延命策でない施策が必要。まだまだやれることはあると思うし、そう思いたい。★★★2013/05/25

Francis

5
著者はかの有名な宇野弘蔵氏のお弟子さんで数少ない正統派のマルクス経済学者。日本経済は~と言うタイトルだが、世界経済のことも含めて論理を展開。マルクスの「資本論」宇野氏の「恐慌論」に従って世界経済・日本経済を分析しているあたりが著者の白眉。経済停滞の打開策として地域通貨、ベーシックインカムなどを取り入れた著者の言う21世紀型社会民主主義を提唱。ただ、著者は社会民主主義を社会主義に至る過程に過ぎないと考えているらしく、そのあたり違和感がある。かつてのマルクス主義者の間違いを繰り返しそうな気が・・・。2014/03/26

町営バス

0
マルクス主義者の社会分析。面白いが未来を見通すという意味では議論が片手落ちかもしれない。予想外の事態に脆弱という点はどの理論にも共通であり、乗り越えられる議論が見当たらないところに近現代の問題がある。2019/11/21

有安弘一

0
この本を読むとマルクス経済学が現実分析をしていることがよくわかります。はやくじみん とうせいじをおわらせやとうとういつ政府を作らないと経済が無茶苦茶になってしまいます。2019/03/02

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