内容説明
本書はToyohiko KAGAWA,Brotherhood Economics(London 1937)の全訳である。この著作はもともと、米国のコールゲイト・ロチェスター神学校のラウシェンブッシュ基金の招きで、「キリスト教的友愛と経済再建」という表題で4回にわたって行なわれた講演を収録したものである。
目次
第1章 カオスからの抜け道はあるのか
第2章 キリストと経済
第3章 唯物論的経済観の誤り
第4章 変革の哲学
第5章 世々を貫く兄弟愛
第6章 現代の協同組合運動
第7章 兄弟愛の行動
第8章 協同組合国家
第9章 友愛に基づく世界平和
著者等紹介
賀川豊彦[カガワトヨヒコ]
1888年(明治21年)に神戸で生まれ1960年(昭和35年)に東京で没。プロテスタントの牧師であり、ベストセラーの文筆家であり、詩人であり、各種の社会改革を推し進めた社会運動家であり、国内よりも、むしろ世界的に知られた国際人であり、海外でシュヴァイツァーやガンジーと並ぶ20世紀の3聖人の1人とまで言われ、ノーベル平和賞の候補にものぼった人であった。キリストの愛と正義の実現に、その生を燃焼し尽くした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
2
小冊子のより、山下俊史生協会長のものに、賀川の遺訓で「協同組合の根本思想―利益共楽、人格経済、資本協同、非搾取、権力分散、超政党、教育中心」(3ページ)。これらは、協同組合のみならず、コミュニティにおいても地域づくり哲学に敷衍できるだろう。「協同組合経済の真価は、搾取のない計画された経済の体系」(93ページ)。評者はキリスト教信者でもなんでもない。ラスキンの失敗についても書かれているが(107‐8ページ他)、産業実験で島の経済をよくしようとしていた、その精神は今日の島おこしに継承してほしい。2012/10/03
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