出版社内容情報
鏑木清方の江戸美人、上村松園の優美な女、伊東深水のモダンな美女、小村雪岱のキリッとした芸妓たち……浮世絵から明治・大正・昭和の美人画まで、描かれた日本の美人像。
内容説明
匂い立つような色香。どこか引き込まれてしまう表情やしぐさ。古の美女の秘密がこの1冊にあり。
目次
身体表現の美しさ(目―目もとが涼しい美女たち;瞳―黒い瞳の美人;眉―三日月眉の美女たち;顔―細面の美女;項―うなじの美しい人 ほか)
美少女から芸妓まで(美少女たち;扇子美人;傘美人;音色美人;美女と動物 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロミ
57
表紙の陶器のような白い肌の美女からもうノックアウト。浮世絵から竹久夢二まで、日本の美女絵画を濃縮還元。北野恒富の絵が多いような気がするが、それだけ選者の眼には北野美女が魅惑的な存在なのだろう。「目もとが涼しい美女たち」「柳腰の美人」「美女のポスター」などトピック別に分かれていて薄い本の割に読み応えがある。夢二や松園、佐野洋子さんのエッセイも収録。充実した読後感でした。2016/07/22
gtn
23
美学者谷川渥氏によれば、浮世絵を起こりとする「美人画」は日本特有のものであり、その女性たちは、決して固有名詞に縛られず、あくまでも芸妓や町娘等、さまざまな階層の象徴だという。明治大正期のポスターもその系列に沿うものであるが、一重瞼の凛とした美しさに目を見張る。2020/10/17
喪中の雨巫女。
12
《私‐図書館》私と真逆な人が、美人なんだなあ。美人は、いいなあ。2013/06/13
うなぎ
8
図書館にて。日本画の1ジャンルである美人画を、うなじ、眉、指先、足先、髪など、画家たちがどこに気合いを入れて美しく描いてるかをチョメチョメした解説つきで紹介してる本。有名どころは比較的少なめな玄人好みの印象。伊東深水、上村松園の安定感といったら。美女たちのまとう着物がみんなお洒落!2018/03/05
もずもず
3
江戸時代の浮世絵に端を発し、日本美術史の固有のジャンルの美人画。鏑木清方や上村松園や竹久夢二などの著名画家のみでなく、あまり知られていない画家にもスポットが当てられており、美人画好きにはたまらない本。 画集はサイズが大きく読みにくいが、この本はコンパクトで印刷も美しく読みやすい。美女の指先やうしろ髪など細部にもこだわりがあり、時系列で語られがちな美人画の本に一石を投じている。 佐野洋子・金子信義などのエッセイなども加わり、大変贅沢な一冊。2013/04/16
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