目次
『おやすみなさいフランシス』
『ちいさなうさこちゃん』
『こねこのぴっち』
『ジェインのもうふ』
『ボタンのくに』
『たまのりひめ』
『ラチとらいおん』
『ハイジ』
『おおきなかぶ』
『かさもっておむかえ』〔ほか〕
著者等紹介
〓村志保[タカムラシホ]
1967年、茅野市生まれ。「今井書店」店主。斎藤惇夫さんから贈られた言葉「静かにゆく者は遠くへゆく」を胸に、本を売り、届け、絵本の喜びについて講演する日々を送る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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中玉ケビン砂糖
63
センダックや安野光雅、米倉斉加年や長新太や那須正幹、母がファンだったジュリー・アンドリュースやローラ・インガルスの本など、今はなくとも幼時に記憶された物語はいつまでも胸に残り続けて自分の柔い部分を時折打刻する。著者のバックボーンは寡聞にして知らないが、大切な本を届けるという誇りある仕事に自負を覚えこそすれ、さりげなくこれは高邁な使命なのざますとわざわざ力説するのには「?」の疑問符がつく。人は本だけで生くるにあらずというわけで……。もちろん蔑ろにしていいと言っているわけではないけれども。2023/07/17
tamami
50
長野県茅野市駅前にある「今井書店」の経営者として二代目となる著者。著者の仕事は、市内外の子ども達に絵本を届けること。著者自身絵本の中で育ち、絵本の中で大人になり、母となる、そんな絵本と共にあった半生を、絵本を巡る物語として描いている。どの掌編でも、すばらしい絵本の中身の紹介と共に、著者の生活とその折に刻まれた思いが披露される。個人書店として最近名前を知られるようになった夏葉社の島田潤一郎さんが編集を手がけ、アンカットの天、濃い赤紫の栞が、絵本を巡る静かな読書へと誘ってくれる。本のエッセイとして出色な一冊。2023/09/16
史
4
小さな頃と、小さな子どもと、今。その全てが絵本と携わっている。そんなエッセイ。本の紹介というよりかは、その本を手にした時どういうことが思い出されるのか、といった感じか。ここらへん、本を真面目に読みだしたのがいい歳になってからなので、一つ一つ大きな思い出があるのはうらやましいなあと。でももしかしたら、それは本だけに限らないのかもしれない。2023/04/02
鳩羽
4
子供の本を売る「今井書店」の店主による、絵本や子供の本にまつわる思い出、出来事を綴ったエッセイ。懐かしい絵本の絵のうつくしさ、印象的な場面と共に、著者のお父さんの性格や仕事への取り組み方も見えてくるし、息子さんとのやりとり、子育ての壁にも我が事のように感じられ、引き寄せられるようにして読んだ。ざらざらした紙の装丁が愛おしい。幼い頃に読み親しんだ本を、大人になり、扱うようになるということは、子供の頃の気持ちを追想するというか、客観的に見ることに繋がるのだろう。折り畳まれた人生の奥行きをしみじみと感じた。2023/04/01
keisuke
4
資料。2023/02/28