出版社内容情報
混迷の中東!
宗教の衝突は必然なのか――
なぜ、わたしたちがイスラム世界の歴史を学ぶ必要があるのでしょうか?
第1に、イスラムは現在、世界第2位の信徒を抱えているということです。そして、21世紀の後半には世界第1位の信徒数となることが見込まれています。彼らが信ずる宗教がどのように生まれ、広がったのかという歴史を知らずして、現代を理解することはできないでしょう。
第2に、イスラム世界は、豊かな歴史を紡ぎ、優れた文化や芸術が花開いた地ということです。そこは人類が歴史に足跡を残した最古の地域のひとつであり、「文明の十字路」でした。
第3に、イスラム世界の歴史は、多様な民族や宗教と、どう共存するかというヒントを教えてくれます。この地には、民族的、宗教的にきわめて多様な人々が住んでおり、衝突や紛争が数多く起こりました。しかしその歴史を通観すると、多様性を前提として受け入れ、破滅的な結果を招かないような知恵が積み重ねられてきたといえます。
もちろんイスラム世界は、何に対しても寛容なユートピアだったわけではありません。そこには、支配と被支配、差別と不平等も厳然として存在していました。
厳しい現実と教訓、共存のヒントを読み解く。
【目次】
内容説明
混迷の中東!宗教の衝突は宿命なのか―厳しい現実と教訓、共存のヒントを読み解く。気鋭の学者がイスラム世界の構造を解き明かす。
目次
序章
1 イスラムはいかにして拡大したのか―辺境の教団から世界帝国へ(歴史の潮流のなかから登場した、預言者ムハンマドの生涯;史上最重要の大征服は、なぜ成功したか;信徒の平等という、イスラムの理念を体現する世界帝国が誕生した;イスラム世界は、十字軍やモンゴル侵攻という衝撃を乗り越えた;混乱のなかで成熟したイスラム社会)
2 オスマン帝国の栄光と苦闘―宗教が共存する、イスラム的世界帝国の完成(オスマンは、どのように巨大帝国をつくり上げたのか;壮麗王スレイマン一世の時代;変容する帝国―「衰退」と「宗教的寛容」の虚実;オスマン帝国の「明治維新」とは―宗教の平等とアジア初の憲法;第一次世界大戦で、オスマン帝国は滅亡した)
3 分断された世界―アラブ、トルコ、イランの現代(混迷するアラブ諸国;中東でもっとも安定した地域大国、トルコ;シーア派とイラン)
著者等紹介
小笠原弘幸[オガサワラヒロユキ]
九州大学大学院人文科学研究院イスラム文明史学講座教授。1974年、北海道北見市生まれ。青山学院大学文学部史学科卒業、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)。2026年より現職。専門はオスマン帝国史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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