出版社内容情報
ピラミッドを透視するミュオグラフィ、人工衛星を用いて山形大学が「ナスカの地上絵」を次々に発見……。歴史研究の新時代が始まった。
【著者紹介】
東大地震研究所教授
内容説明
現在最もポピュラーな透視技術はX線レントゲン写真であるが、物体があまり大きくなりすぎるとX線では透過できなくなる。しかし素粒子ミュオンを使えば、ピラミッドや火山も透視できるようになる。ミュオグラフィが世界的に本格始動したのは2006年、本書の著者のひとり田中教授が行なった実験で、火山内部の最初の透視画像が得られてからである。本書では、この最先端科学技術のしくみ、歴史研究との関わりについて解説するほか、人工衛星によって「ナスカの地上絵」が次々に発見されている事例、沈没船を発見する水中考古学、DNA鑑定なども取り上げる。
目次
プロローグ
第1章 ミュオグラフィ―ピラミッドや火山を透視する
第2章 宇宙技術を用いた考古学―未発見の古代遺跡はどこにあるのか?
第3章 水中考古学―沈没船から何がわかるのか?
第4章 生物学的技術を用いた考古学―ツタンカーメンとは何者か?
第5章 デジタル・アーカイヴ―過去を復元する
第6章 X線技術からミュオグラフィへ―考古遺物を透視する
第7章 ミュオグラフィで王家の谷を透視する
エピローグ 従来の科学技術の限界とブレイクスルー
著者等紹介
田中宏幸[タナカヒロユキ]
東京大学地震研究所教授。2004年名古屋大学大学院博士課程短縮修了、理学博士。同年米カリフォルニア大学リバーサイド校で博士研究員。06年に帰国し、日本学術振興会特別研究員として東京大学地震研究所で研究を始める。08年同所特任助教に就任、准教授を経て13年5月から現職。ミュオグラフィ研究の世界的な第一人者。06年、世界で初めてミュオグラフィによる火山の撮影に成功
大城道則[オオシロミチノリ]
駒澤大学文学部教授。1999年関西大学大学院博士課程後期課程単位取得退学。2001年博士(文学)取得。英国バーミンガム大学大学院古代史・考古学科エジプト学専攻修了。専門は古代エジプト史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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