内容説明
古代ギリシャから現代アートまで永遠不滅の名作250点。ヌードと身体表現、2600年の歴史を読み解く。
目次
1 鑑賞編―ヌード美術の読み解き方、入門(美の規範、ヌードの源泉―ミロのヴィーナス;身体のリアリズムと理想型―ミケランジェロ“勝利”;アダムとエヴァ、裸体の男女像の原型―デューラー“アダムとエヴァ” ほか)
2 歴史編―14のテーマでたどるヌードの美術史(裸の芸術、ヌード誕生―西洋裸体美術の起源としての古代ギリシャ「古代ギリシャ」;キリスト教とエロスの危険な関係―裸体と性、その封印と認可をめぐる基礎知識「中世~ルネサンス」;理想の肉体美の追求―人間礼賛!裸体表現の神髄としてのルネサンス「ルネサンス」 ほか)
3 思考と分析編―ヌードと身体の芸術をめぐる3つの視点(肉体表象の歴史を眼差す―ヘレニズムとヘブライズム、裸体と衣裳の文明;近代ヌードのエロティシズム―西洋から日本へ;眼差しの往還―「見られる身体」から「視線を無効にする身体」へ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おーしつ
11
美術手帖2011年01月号の増補版的な感じですかね。印象派までの流れは明確だけど、それ以降~現代についてはカオスすぎてよくワカランというのが本音。2012/07/25
kenitirokikuti
5
「12 宿命の女から、新しい美神」〈また、一方で、西洋では長らく骸骨の姿で表現されてか「死」が、女性の姿で表されるようになるのも、この時代であった〉。19世紀末のこと。サロメやセイレーンがベースらしい/ ギュスターヴ=アドルフ・モッサ「Elle」https://twitter.com/kenitirokikuti/status/8959105702469140492017/08/11
チエコ
3
ケネス・クラークで挫折したので、こちらの本を読みました。カラー画像がたくさんあるので、見ているだけで楽しい。ヌード美術で頻出するモチーフなども、さらっと学べます。ケネス・クラークもいつか再挑戦してみよう。2013/03/20
nappyon
3
面白かった!わりとコンパクトな本なのに内容はぎっしり。古代から現代まで、あらゆるヌードの美術作品を辿る(蜷川実花の写真コーナーみたいなのもある)。現代に近づくにつれて作品が溢れ、その内容も多種多様になってカオスになってくるところが伝わってきた。ケネス・クラークの『ザ・ヌード』解説のようなページもあり、大満足。2012/10/02
ybhkr
2
おもしろかった。元々ヌードは男性主流で女性は着衣したものしかなかった、というのは興味深い。モデルも男、芸術家も男。写真や映像の世界ではタブー視され、ポルノ扱いですぐに警察が動くような、男性器や女性の割れ目がアカデミックな場所で芸術として有り難がられているのが不思議。実際ありがたいのだが。出版物でも芸術品であれば幼女の乳房や性器の記号であるぷっくらとした割れ目もオッケーになる。いつの時代にも独特の猥褻基準があるんだよね。オリンピアとか今見たら全く猥褻感ないもの。とりあえずゼウスは自重してください。2015/06/29
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