内容説明
DVの直接的な被害だけでなく、大人たちのDVに曝されることにより間接的な被害者となる子どもたちの救済が急がれている。特に言語コミュニケーション能力が十分でない乳幼児への影響を探ることは難しいとされているが、本書では、0~6歳児の子どもに焦点をあて、その査定および適切な介入方法について考察する。また加害者への介入プログラムや被害者の危険度を査定する方法についても具体的に紹介している。さまざまな立場でDV防止や被害者援助に携わっている人たちにとって、また、いま苦悩のなかにいる当事者にとって、具体的な解決策を見いだすための好適な書となるであろう。
目次
第1章 目的と概説
第2章 子どもが大人によるDVにさらされることを法律で児童虐待と定義すべきか
第3章 大人のDVにさらされる子どもたち―発生率、評価そして介入
第4章 虐待を行う少年に対するグループ介入
第5章 暴力環境にいる子どもの回復力を高める―文化的考察
第6章 虐待されている母親とその子どもに対する安全対策
第7章 虐待者が子どもに与えるリスクの評価
第8章 父性とDV―子どもとの生活において虐待する父親
第9章 子どもの生活においてDVをなくす―将来の方向性
著者等紹介
岩本隆茂[イワモトタカシゲ]
1962年、北海道大学大学院文学研究科博士課程(心理学)中退。現在、北海道大学名誉教授
塚越博史[ツカゴシヒロフミ]
1991年、コロンビア大学大学院修士課程修了(英語教授法修士)。現在、北海道医療大学歯学部教授
勝山友美子[カツヤマユミコ]
1992年、大阪大学大学院人間科学研究科(教育心理学専攻)中退。現在、フリーのフランス語翻訳、通訳
足利俊彦[アシカガトシヒコ]
2002年、コロンビア大学大学院博士課程(応用言語学)単位取得満期退学。現在、北海道医療大学薬学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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