内容説明
石原莞爾や宮沢賢治が心酔した「日蓮主義」とは何か。政教一致をかかげ、国家と密接にかかわりつつ展開した宗教運動の全体像を、資料を博捜し、はじめて実証する新進気鋭による画期的研究。
目次
日蓮主義とは何か
第1部 日蓮門下教団改革運動の歴史(一八八〇~一九〇〇年代)(田中智学と本多日生;日蓮門下教団改革運動の展開;日露戦争の影響―それぞれの「国体」)
第2部 日蓮主義と日本国体の交渉(一九一〇年代)(国体神話との交渉;日蓮主義ネットワークと日蓮門下統合運動;第一次世界大戦と「日蓮主義の黄金時代」)
第3部 国体論的日蓮主義運動の展開(一九二〇年代)(立正大師諡号宣下と関東大震災;智学の政治進出と日米問題;国民教化運動への参加;国家と宗教)
著者等紹介
大谷栄一[オオタニエイイチ]
1968年東京都に生まれる。’99年東京大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。現在、東洋大学社会学部非常勤講師、国際宗教研究所研究員。専攻は宗教社会学。共著に「ソシオロジカル・クエスト―現実理解の社会学」、共編著に「構築される信念―宗教社会学のアクニュアリティを求めて」などがある
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