内容説明
過熱する中東最前線。最新兵器と人間の闘い。これが現代の地上戦だ。奇襲から逆渡河へ、不利を有利にどう転換するか。両軍の質の高い資料を用いて客観的に描くウォー・ドキュメントの傑作。
目次
16 一進一退
17 さらに続く死闘
18 眠りを忘れた戦場
19 停退する戦線
20 エジプト軍の攻撃迫る
21 反撃の時は来た
22 満月の夜の戦い
23 運河への道を開け
24 “なぜ渡河しないのだ”
25 “これよりアフリカへ渡る”
26 米ソ大国の圧力
27 スエズ渡河をふりかえって
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hsg
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第四次中東戦争(ヨムキプール戦争)において南部戦線を戦ったイスラエル軍の一機甲師団長による回顧的記録.下巻はエジプト軍の大規模な攻勢に対する防戦から,イスラエル軍の逆渡河作戦,更に終戦までを描く.渡河作戦については,要となる渡河器材の輸送及び,輸送に必要な道路の啓開を巡って,作戦段階での見通しの甘さがあったとしている.全体を見るに,イスラエル軍の渡河及びその後の戦術面での成功は,イスラエル軍が渡河した事実並びにその規模について,エジプト軍の把握が遅れた・過小評価されたことによるところが大きいと推察される.2016/01/29