出版社内容情報
穏やかな銀河の時代にも、「希望」の流れ星は十分に一度、星空を駆け抜けるという。夢の中の風景を探して歩きまわる私立探偵と依頼人の謎の女は、いつか他人の夢の中にとり込まれ現(うつつ)との境も定かではなくなる。スピード感とどんでん返しの連続の妙が、読む者を物語の迷宮へと誘う。
内容説明
とある私立探偵のもとを訪ねる一人の女。毎晩毎晩同じ夢を見るという。行ったこともないのに無精に懐しい砂浜の風景。そこに集う一組の家族。女はこれが実在の場所で実在の家族だから、それがどこで、それが誰だかつきとめてくれと言う。夢のアリバイを求めて歩きまわる探偵と女は、いつの間にか夢そのものに取りこまれ、どこまでが夢でどこからが現実かすら見きわめがたくなる。人気作家鴻上尚史が放つ推理風超SF幻想芝居。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまねっと
6
鴻上さんの戯曲はわかりやすいし読みやすい。鴻上さんの書いたものでもこれは指折り入るくらい面白かった。 関大の学園座か学窓座がやっているのを見たことあるけど、内容は全く覚えてないが、なんか感動したのを覚えている。学生劇団はこれをやりたがる気持ちはよくわかる。役者が10人出てるのにそう感じさせないのは良いことかは僕にはわからない。第三舞台の本家を観たくなりました。 もう一度でいいから本家のものを見たいと思わせる戯曲でした。2021/06/13
卯月
3
再読。芝居は未見。探偵と依頼人女性。女性は、夢の中の光景そのままの写真を見たので、その写真の場所を探してほしいと言う。写真の砂浜の世界は、ル・グィン『もの』(『風の十二方位』所収)を彷彿とさせる。鴻上作品は、存在しないユートピアを必死に探しているような印象があるな。完璧なユートピアは、母親のいない国。みなさん、カーニバルの始まりです。2012/06/22
kata
1
難解 正直よくわからない でも絶賛している人も多い ハッシャバイの意味を調べたら少しだけ理解が進んだ 【hushaby/hushabye】 「静かに寝なさい」の意で、赤ん坊を寝かしつけるときに言う語。 また、子守歌。2025/01/05