出版社内容情報
古今東西のミステリ小説に登場する52人を通して、ミステリの知られざる魅力と奥深さを綴る。ファン垂涎!読まず嫌いの人も必読!!ミステリ小説という「国」には作家が造形した様々な「人々」が住んでいる。誰もが知る名探偵、事件の鍵を握る意外な人物、憎めない脇役、不可解だけれど目が離せない人……そんな人たちを通して、ミステリを読むおもしろさが何倍にも膨らむ「ツボ」を刺激してくれる、ミステリファン垂涎、読まず嫌いの小説ファンには目からウロコのエッセイ集。
ホームズ、ルパン、エラリー、金田一耕助という直球もあれば、明智小五郎の妻・文代といった変化球も織り交ぜつつ、本格ミステリの古典とされる『グリーン家殺人事件』やジョン・ディクスン・カーの密室モノ、ハードボイルドではロス・マクドナルド、ミステリの日本三大奇書とされる『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』まで目配りをきかせた人選は、格好のミステリ国へのパスポートになっている。
本書の最大の魅力は、古今東西の名編に、「有栖川有栖」がどのような読書体験を得られたかという個人的な経験が色濃く反映されていること。当然そこには作家だからこそ影響を受けた人物造形やトリックといった"栄養分"も含まれており、著者のファンはもとよりミステリファンにはたまらないエピソードばかりである。エッセイ集とはいえ1話読み切りスタイルでは必ずしもなく、取り上げたそれぞれの作品と登場人物が相互に響き合う連関性を保ち、読み進めていくうちにいつの間にか読者は、作品や登場人物を離れた「ミステリ国」そのものの奥深さに引き込まれていくだろう。作家ならではの読みが冴える待望のミステリガイド!
ヴァン・ダイン
シャーロック・ホームズ
松下研三
明智文代
ほか全52人
有栖川 有栖[アリスガワアリス]
作家
1959年大阪生まれ。同志社大卒。89年『月光ゲーム』でデビュー。2003年『マレー鉄道の謎』で日本推理作家協会賞、08年『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞受賞。1996年には大阪市の「咲くやこの花賞(文芸部門)」受賞。著作は多数。主なものに『双頭の悪魔』(「週刊文春」の「20世紀傑作ミステリー」で19位)『乱鴉の島』(07年本格ミステリベスト10・1位)『女王国の城』(08年同・1位)『鍵の掛かった部屋』(15年週刊文春ミステリーベスト10・5位)など。臨床犯罪学者・火村英生シリーズは16年に日本テレビ系でドラマ化され人気を集めた。最新刊は17年1月刊『狩人の悪夢』(KADOKAWA)。
内容説明
これぞミステリ!と膝を打ついかにも“らしい”52人。あの名探偵から、つい見逃してしまう存在まで、名編の多彩な登場人物にスポットライトをあて、世相を織り交ぜながら、自在に綴ったエッセイ集。作家ならではの読みが冴える、待望のミステリガイド!
目次
ヴァン・ダイン―S.S.ヴァン・ダイン『グリーン家殺人事件』『僧正殺人事件』
シャーロック・ホームズ―コナン・ドイル
松下研三―高木彬光
明智文代―江戸川乱歩
スコット・ヘンダーソン―ウィリアム・アイリッシュ『幻の女』
アリス―ウィリアム・アイリッシュ『消えた花嫁』
金田一耕助―横溝正史
三原紀一―松本清張『点と線』『時間の習俗』
黒後家蜘蛛の会―アイザック・アシモフ
サッカレイ・フィン―ジョン・スラデック『黒い霊気』『見えないグリーン』〔ほか〕
著者等紹介
有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959年、大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。在学中は推理小説研究会に所属。89年『月光ゲーム』で作家デビュー。書店勤務を続けながらコンスタントに作品を発表し、94年から作家専業。2003年『マレー鉄道の謎』で日本推理作家協会賞。08年『女王の国城』で本格ミステリ大賞。2000年から本格ミステリ作家クラブ初代会長(05年まで)。07年から「有栖川有栖創作塾」(大阪市)塾長をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
Aya Murakami
藤月はな(灯れ松明の火)
よむよむ
yumiko