日経文庫
資源を読む

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  • サイズ B40判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784532112066
  • NDC分類 334.7
  • Cコード C1233

内容説明

資源価格は21世紀に入って高騰し、我々の企業活動や消費活動にも大きな影響を与えるようになりました。本書では、その後の急落場面も含め、価格変動の真因に迫ります。新興国の需要が急増する一方で、すぐに増産できる体制になっていないため、需給が逼迫しました。投資マネーの流入や、資源ナショナリズムの高揚などがさらに事情を複雑にしました。今後の日本のとるべき戦略として、ロシアやアフリカとの提携の可能性や、総合商社の取り組みについて記述しました。20世紀型の成長モデルは終わりを迎え、低炭素社会の構築による持続可能な成長モデルが模索されており、今後の資源市場のあり方についても解説しています。

目次

1 なぜ今「資源」が注目されるのか(資源とは何か;高値不安定化する資源価格)
2 資源をとりまく環境―量的側面と価格側面(増え続ける新興市場国需要;追いつかない供給、「ピーク・オール資源」か;貿易量の変化―偏る供給者;国家政策;上流企業寡占化の実態;資源メジャーの戦略;資源ナショナリズム―その囲い込み;投機資金の流出入)
3 そして何が起こったか―翻弄される国・企業(高騰する鉄鉱石;動き出した中国企業;混乱する流通市場;開発現場の実態;資源会社の現状;余剰資金の商品市場への流入;資源国の経済発展;新技術(省エネ・環境技術)の開発促進)
4 日本への影響・関係―我々はどう対応したのか(日本における鉱物の特徴;資源メジャー・総合商社を通じた鉱物資源調達;日本が注目すべき国―ロシア・アフリカ;一次産品価格が与える物価への影響;脱石油から環境重視へ―二度の石油危機を経て;資源確保に向けた取り組み)
5 資源高騰はまだ続く?―今後の展望・対策(資源問題の今・昔;エネルギー消費の動向と今後の開発;投機資金の行方はどうなるか;理論価格の考え方;乱高下する資源価格;資源価格変動への対応)

著者等紹介

柴田明夫[シバタアキオ]
丸紅経済研究所所長。1976年東京大学農学部卒業後、丸紅に入社。鉄鋼第一本部、調査部などを経て、01年丸紅経済研究所主席研究員。06年から現職。農林水産省「食料・農業・農村政策審議会」、「国際食料問題研究会」、「資源経済委員会」等の委員を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fairy

1
現在の資源市場を理解するために、これまでの資源市場の流れ、市場構造がわかりやすく説明してあり非常に役にたった。現在は、中国市場の金属需要動向、EV化の需要増に対するバッテリー金属需要、新興市場国の資源ナショナリズムの台頭、再生可能エネルギーの拡大等が新たなトピックとなるのだろう。個人的には、日本の都市鉱山のポテンシャルをより深く知りたいと本書を読んで思った。2018/07/25

牛タン

1
丸紅経済研究所のアナリストらによる資源業界の動向。資源価格の動向がメインに扱われている感じがした2017/04/16

westwing

0
ちょっと古いですが、現在の資源価格の高騰のメカニズムがよくわかる一冊。やはり鍵は、中国を中心とするBRICs等の発展途上国。正直、資源のない日本は打つ手があるのだろうか?2014/02/24

セイタ

0
資源の役割や現状についてのべた本!経済学の知識が皆無なので、わかりにくいところがいくつかあった。中国の話が非常に多いことから、中国のプレゼンスの大きさを感じざるを得ない資源ナショナリズムが強まるのは当然の傾向である。バイオエタノールを作るためには石炭がかなり必要なのだが、これでは二酸化炭素の排出量をへらせるのだろうか?総合商社は経営、投資、リスク管理機能^^;重視するようになってきているそうだ。中国のアフリカ進出は経済効果がそれほどない。高度経済成長の終焉の要因は安価な労働力が払拭されたから!2014/01/31

でら

0
今更ですが。2012/06/15

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