感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
21
<依存症患者の治療や回復支援に関わる全ての人に、誰もが陥りがちな誤りを回避して、依存症と依存症患者を正しく理解し、望ましい患者の支援に参加してもらえることを期待して書いた>本。著者は<ハームリダクション臨床の目的は、アルコールや薬物をやめさせることではない。彼らが少しでもその害を軽減され、幸福な生活を送れるようになることである/「ひと」を大切にする医療は、「ひと」の意識によって築かれていく/現在の状況の最大の被害者は、患者であり家族である。本書がこの状況を変えるための端緒になることを願ってやまない>と。⇒2021/01/14
センケイ (線形)
9
紹介してくれたフォロワーさんに感謝。自分は実践に携わっていないので鵜呑みにしていいかは断言できないが、非常に良い考え方に感じる。実はアニメ考察や、自分のゲームをやりすぎる癖と向き合うことも購入の目的だったのだが、それらにおいても良いヒントが多く得られた。禁止!ってなると、やめようと思っていたのに余計にやめにくくなるのは人の情といったところだろう。だから確かに、他に頼れるものを得るほうが早いのかもしれない。あえて一つ不満を言うなら、割と同じ主張が重複して多く登場する箇所だろうか。それ以外は有益な話が多い。2024/07/18
モグラ
4
節酒について勧められた本。依存症の為には断つことが本質だが減らす事から始める事で敷居が低くなるので取り組みやすい。依存症者に病気として扱う事が過去に少ない事柄も分かった2021/01/21
nobu
4
「ようこそ外来」と称して(無理に)「やめさせようとしない依存症治療」を実践してきた著者が、この治療自体がハームリダクションであると考え、著者の治療哲学だけでなく、実際の外来の様子も症例も含めて紹介されており、わかりやすい。このコツを依存症治療の7つの法則、依存症患者の6つの特徴、ハームリダクション臨床の心得10カ条などにまとめられている。折に触れて見返しながら臨床を行なっていきたい。2019/08/17