内容説明
液体・気体および強磁性体の臨界点近傍における現象論、そして流体と磁気における転移の類似性を主体としたテーマ“相転移と臨界現象”は、統計物理、物性論の急速な研究の進展により注目を浴びている。本書は、他の理論書などで高く評価・引用されている名著であり、研究者・学生のテキストとして格好のものである。
目次
第1部 序論(臨界現象とは何か?基本的事実の復習;流体、磁気系で有効な熱力学関係式)
第2部 臨界指数、臨界指数間の厳密な関係式(臨界指数;指数不等式)
第3部 協力現象の古典論(液体―気体相転移についてのファン・デル・ワールス理論;磁気相転移についての平均場理論;対相関関数とオルンシュタイン=ゼルニク理論)
第4部 流体系および磁気系の相転移(模型系についての厳密解による結果;近似法によって模型系について得られた結果)
第5部 相転移の現象論(臨界指数についてのランダウ古典論;熱力学関数についてのスケール法則仮説;静的相関関数のスケール)
第6部 臨界現象の動的側面(流体系での動的臨界現象序論;流体系での動的構造因子の測定;動的スケール法則とモード・モード結合理論)