内容説明
通信障害の増加、いちじるしく明るいオーロラの発生。彗星アテナの息吹は確実に地球に届きつつあった。大変動の日を迎えたとき、地球の未来に貢献できる人物とはクロニアにたどり着ける者であり、クロニアに行く唯一の手段とは軌道上にあるシャトルに乗り込むこと。そこで有能な原子力エンジニアでクロニア人の信頼を充分に得ているキーンが招集されるが…彼の下した決断は。
著者等紹介
内田昌之[ウチダマサユキ]
1961年生まれ。神奈川大学外国語学部卒業。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SINKEN
5
【総評】★★☆☆☆【感想】これまでのホーガン作品はホーガンというだけで無条件に楽しめたのですが、これはちょっと異色というか、バタバタ人が死んでいったりパニック色が強かったりして違和感を覚えます。そもそもの理論体系などに無理がある部分は分かるし、そこは許容できるものの、後半部分の逃亡劇に至る部分は読んでいてあまり楽しくはなかったです。続編での巻き返しを図ったのでしょうかね、、、2022/04/28
Quijimna
4
巨費を投じて映画化したらきっと面白いだろうけど……。飛ばし読みしてごめんなさい。★★☆☆☆2015/08/27
レイス
2
金星サイズの彗星?しかも木星生まれ?ずいぶんホーガンにしては無理なSFやなーと思ったら解説で別の人の元ネタがあったことを知る。その本は読んだことはないけどこっちは楽しめた。恐竜の巨体や地質学的な現代の謎を彗星というSFで解きほぐすのは面白い。宇宙的事件は億年単位ではなく意外と数千年スケールで起きるのかもしれない。私は全く専門家ではないけどそういう理論もいいと思う。物語は地球文明がぐちゃぐちゃにされる脱出劇で疲れた。カヴァンがかっこいい。2024/12/25
秋
2
上巻の考察みたいな話はほぼ無く、1冊使って地球を破滅するSF。デイアフタートモローやらザ・コアなんかが思い浮ぶ。とりあえず、主人公の超人ぶりが凄まじい。あと、やっぱりヴォラーさん大好き。典型的な悪役だけど、最後まで諦めないしつこさは好きだ。2014/11/13
ともろう
2
これまで絶対と信じていた太陽系の法則が実は間違いだと言われたら、そしてその証拠として巨大彗星が地球に迫ってきたら…。本書はヴェリコフスキー理論という、一般には似非とされている考えを題材にして出版時に物議をかもしたそうですが、経緯を知らない私は「とんでもない前提から進化や神話の辻褄を合わせて、よくここまでストーリーを引っ張るとは」と妙に感心してしまいました。しかし主人公と守旧派との戦いはステレオタイプで、エスピオナージュ的には物足りません。何故か主人公が死なないB級ヒーロー脱出ものとしては楽しめますかね。2012/09/09