出版社内容情報
三千冊の本を載せて走る移動図書館「本バスめぐりん」との出会いは、屈託を抱えた利用者たちの心を解きほぐしていく。家族の希望で縁もゆかりもない土地で一人暮らすことになった規子の、本と共に歩んできた半生を描く「本は峠を越えて」や、十八年前になくしたはずの本が見つかったことを引き金に当時の出来事が明るみに出る「昼下がりの見つけもの」など5編を収録。めぐりんが本と人々を繋ぐ移動図書館ミステリ、シリーズ第二弾。
内容説明
悩みを抱える“私”たちが出会ったのは移動図書館「めぐりん」とささやかな謎だった。本と人々をつなぐハートフル図書館ミステリ連作集!
著者等紹介
大崎梢[オオサキコズエ]
東京都生まれ。元書店員。2006年、書店で起こる小さな謎を描いた『配達あかずきん』を発表しデビュー。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kotetsupatapata
190
星★★★☆☆ まあこれといった深い感想はないものの、ホンワカとした読み口で1日で読了 私事ですが、全く話したことの無かった同僚が自分と同じ東野圭吾の本を読んでいて思い切って声を掛けたら、その後2時間ほど東野圭吾について熱く語り、今では互いに本の貸し借りをしています。 読書って偉大ですね~2021/09/08
tetsubun1000mg
182
「本バスめぐりん」の2作目。 今回は本バスの日常を本バス側ではなく、使ってみたい気持ちを持った利用者の側から描いているようだ。 配偶者に先立たれら高齢者、派遣社員として仕事を続ける女性など登場して今の時代を感じさせる。 そんな二人に本バスが世の中をつなぐ架け橋となっているストーリーは中々良かった。 70歳の高齢者たちと小学生との謎解きはあったかくいつものめぐりんのストーリー。 最後に幼い時の本バスとの出会いで図書館司書を目指した女性を登場させて司書、図書館の現状を表しながらこれからの対策も提案する。2021/10/18
Masaru M
165
1作目と異なり、テルさん視点ではなく利用者や他の職員の視点で語られる短編集でした。その影響か、「連作短編で大団円」という形ではなし。1本目の「本は峠を越えて」でいきなり涙腺が緩みましたが、その先はドキドキしたりワクワクしたりが多かったなぁ。3本目の佳菜恵さんの話が微笑ましくて好き。5本目は公共図書館、特に移動図書館の現状に絡む話題で身につまされました。人口減少の影響はどこでもありますからね。でも経済格差が問題となり、街から書店が消えた今、公共図書館の役割はまだまだ大きいと思いますがねぇ。。。2021/05/02
とろとろ
142
初作は「本バスめぐりん。」で2017年に読んだ(とある)。中味はすっかり忘れていた。確か再就職した初老の運転手が主人公だったように思ったが…。歩いて10分とかからない場所に公共の図書館があり、そのネットで本を予約しているから、移動図書館には縁が無いし興味も無かった。これは移動図書館を起点(?)に5編を収録したミステリ(?)連作集の第2作目で、連作なので前と違って主人公はそれぞれ変わるのね。どうという感想も思い浮かばす、移動図書館に絡めて無理してこんなエピソードを作ったのかしらと思うばかり。ごめんなさい。2021/10/12
d2bookdd
140
本好き、図書館好きには、夢中になれるストーリー、本作も、世界感にドップリ入って楽しみました!2021/07/25