出版社内容情報
学生時代の同級生が助けを求める夢を見た――。大学を中退して、突如としてぼくの前から去っていた彼女。あれから数年、その女性・夏日薫は周りを惹きつけてやまない女優として活躍し、ぼくは妻を失いさえない探偵業を細々と続けている。彼女が手がけた最新舞台「ハムレット」。その稽古中、見立て殺人なのか、夏日薫を含む主演者五人が殺し合った!? センセーショナルな事件の真相に、夢想の探偵・ふーちゃんこと山浦渉&危険な女探偵・笹野里子が挑む。ふーちゃんの独特の推理と、芦原文体が絡み合う魅惑の長編ミステリ。
内容説明
出演者同士の殺し合い、まるで『ハムレット』の見立て殺人!?直木賞作家が描く、シェイクスピア×ミステリ。夢の中で助けを求めてきた大女優のために私立探偵・山浦歩が挑む事件の謎。
著者等紹介
芦原すなお[アシハラスナオ]
1949年香川県観音寺市生まれ。早稲田大学大学院中退。86年『スサノオ自伝』でデビュー。91年刊行の『青春デンデケデケデケ』が第27回文藝賞ならびに第105回直木賞を受賞し、翌92年には大林宣彦監督により映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう
30
図書館本。舞台ハムレットの最終リハーサル前に5人の主要キャストが死亡する。事件に挑むのは2人の探偵。もう、警部の子供っぽい茶々がうっとうしい!疲れてくる!でも頑張るかぁと真剣に読んでたのに…なんてこった。2019/05/10
rosetta
16
★★✮☆☆あーはいはいバカミスね。女探偵と警部の会話が漫才でちょっと面白かったけど、あとはねえ。ハムレットの解釈についてヤクザ映画とおんなじと言う指摘はなるほどだったけど、あとはねえ。それほど大した女優であるとは読んでいても伝わって来なかったし。2019/05/04
mayuKA
10
図書館本。 芦原すなおさんの文体が好きです。ミミズクとオリーブシリーズは大好きだった。だけど、『月夜の晩に火事がいて』を読んで、ちょっとこれはあんまり合わないかなぁと思った記憶が。で、これはその続編だったらしい。 ハムレットに出演予定の演者が全員死体で発見される、というショッキングな事件は面白かったけど、謎解きが予想の範囲を超えなくて、驚きがなかった。本格推理としてはあんまり。やっぱり、ミミズクシリーズがいいな。2019/10/18
みいやん
10
タイトルからガチミステリーかと思ったら、何かヘンテコな会話を楽しむうちにあっさりとラスト謎解きに。2019/04/19
小紫
8
探偵役の二人についてはかなり前にそれぞれがメインの話を読んだことがあったので、全くの初顔というわけではないのですが、謎解きというよりも「ハムレット」、「マノンレスコー」、「アドルフ」という作品についてざっくりそのあらすじを知ることが出来たというだけのお話だったかも。山浦さんの方はメンタル弱いとか自己弁護(?)してますが、大女優との密かな両思いの思い出を持ち出されると、彼の奥さんがいい面の皮で哀れみすら覚えてしまいました。どちらかというと、読む人を選ぶかもしれませんね〜。《図書館》2019/06/21