ミステリ・フロンティア
〓かえる

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  • サイズ 46判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784488020095
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ブラウン神父、亜愛一郎に続く、”とぼけた切れ者”名探偵である、昆虫好きの青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていたーー。 16年前、災害ボランティア中の青年が目撃した、神域とされる森に現れた少女の幽霊。その不思議な出来事に対し、エリ沢が語った意外な真相とは(表題作)。交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件の謎を解く、第73回日本推理作家協会賞候補作「コマチグモ」など5編を収録。注目の若手実力派・ミステリーズ!新人賞作家が贈る、ミステリ連作集。

内容説明

ブラウン神父、亜愛一郎に続く、“とぼけた切れ者”名探偵である、昆虫好きの青年・〓沢泉。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた―。十六年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか?〓沢が意外な真相を語る「〓かえる」。交差点での交通事故と団地で起きた負傷事件のつながりを解き明かす、第七十三回日本推理作家協会賞候補作「コマチグモ」など五編を収録。注目の若手実力派・ミステリーズ!新人賞作家が贈る、絶賛を浴びた『サーチライトと誘蛾灯』に続く連作集第二弾。

著者等紹介

櫻田智也[サクラダトモヤ]
1977年北海道生まれ。埼玉大学大学院修士課程修了。2013年「サーチライトと誘蛾灯」で第10回ミステリーズ!新人賞を受賞。17年、受賞作を表題作にした連作短編集でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

303
『2021本格ミステリ・ベスト10』国内篇第2位ということで読みました。昆虫ユーモアミステリ連作短編集の佳作でしたが、ここまで高評価なのは疑問です。オススメは、ミステリというよりも幻想小説の表題作『蟬かえる』です。 http://www.webmysteries.jp/archives/23520263.html2020/12/27

パトラッシュ

192
東京創元社得意の何気ない日常にひそむ謎を描く短編集かと思いきや、昆虫を手掛かりに意外と人の心の深いところまで解明する手際の良さが面白い。虫とミステリの関わりは遺体の腐敗状況を示すなど見るのを遠慮したいものが多いが実にきれいに扱っており、意外なトリックや心理的錯覚を巧みに取り入れて短編ミステリに溶け込ませている。集中では「コマチグモ」と「サブサハラの蠅」が秀逸で、ミステリの新しい収穫だろう。これで今年の推理作家協会賞受賞作は、短編部門を除き全部読んだ。開いてる図書館を探して「小説新潮」2月号を探さなくては。2021/06/07

みっちゃん

176
第1作は面白かったが、第2弾はちょっと…という事はままあるけれど、これはもう!前作を上回る面白さ。ミステリーとしてのキレに加えて、前作は只の通りすがりの探偵役だった泉くんの人となりや、周りの人達との関係の深まりを実感できた事も大きな魅力だ。明らかになる真相は必ずしもハッピー、ではなく辛さを感じるものもあるが、物語としての深みも増してきたように感じた。「僕には友だちが少ないんです」恥ずかしそうに言う君は、もう私の友だちだよ、と言いたくなる。2021/03/13

ちょろこ

175
良質ミステリ、の一冊。あの前作「サーチライトと誘蛾灯」の魞沢(えりさわ)くんが謎を解き明かす五編の連作短編集。良かった…!読後、この言葉しか思いしか浮かばなかった。こういうのを良質ミステリというんだろうな。こうだと思わされていたことがパッと翻る瞬間、姿を現わすのはせつなさ。もうこれがたまらなく心を震わせる、最高の味わい。ただ単に謎を解明するだけでなく人の心の細部を掬い出し寄り添いながらの魞沢くんの姿、言葉にたまらなく魅了される。まるで蛍のような淡い光でそっと人の心を優しく照らす魞沢くん…君は最高だ。2020/09/15

stobe1904

153
【昆虫オタク探偵のミステリ短編集】昆虫オタク探偵の魞沢泉が遭遇する短編5篇から構成される短編集。舞台となる東北、北海道、アフリカの土地柄や風土と昆虫の特性をうまく短編ミステリに織り込んでいる点がユニークであり、総じてミステリの完成度は高い。派手さはないが、丹念に紡がれたよく出来たミステリだと思う。『サブサハラの蝿』が読み応え十分でお気に入り。★★★★☆2020/07/28

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