出版社内容情報
中南米オリノコ川で見たものとは? 植生と気候、緯度と地磁気などの関係を初めて認識した、ゲーテ自然学を継ぐ博物・地理学者の探検紀行。
内容説明
フンボルトの中南米探検行は6年の準備をかけ1799年に始まり、5年の歳月を費やした。彼は、地形や気象、地磁気などを機器測定した科学者であると同時に、ゲーテとの交遊からうかがえるように自然を深く愛好する人でもあった。「長い乾季のあと…草原の情景は一変する」「爽やかな雨を告げるのは、遠くの雷鳴である」「大地の表面が水でうるおされるや否や、かぐわしく匂う草原は多種多様なスゲ科植物、円錐花序モロコシ類、多種多様な禾本科植物で覆われる」。自然の全貌を絵画のように描きだしたこの科学的エッセイは、新しい旅行文学としても人気を博した掌編である。図版多数収録。本邦初訳。
目次
草原と砂漠について
オリノコ川の滝について―アトゥレスとマイプレスの急流地帯
原始林における動物の夜間生活
植物観相学試論
さまざまな地帯における火山の構造と作用の仕方
生命力あるいはロードス島の守護神物語
カハマルカの高地―インカ皇帝アタウァルパの旧首都
アンデス山脈山の背からの南海最初の眺望
著者等紹介
フンボルト,アレクサンダー・フォン[フンボルト,アレクサンダーフォン][Humboldt,Alexander von]
1769‐1859年。ドイツ生まれ。博物学者、探検家、地理学者。測定器具を駆使し、等温線図を作成し、熱帯性暴風雨の起源や磁極を発見した。一方、自然の景観への芸術的表現にも熱心で、中南米探検の成果を美しい図版入りの膨大な著作『新大陸赤道地方紀行』にまとめあげた。ゲーテとの交友も深く、博物的自然科学の完成者とも目されている
木村直司[キムラナオジ]
1934年生まれ。ミュンヘン大学文学部博士課程修了。上智大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
tsubomi
999
どさんこ
999