感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
29
妻の実家に埋もれていた20年前の本。すっぱり引退して関西では伝説となった上岡龍太郎の自叙伝です。18歳から舞台に上がり漫画トリオの一員となり解散後もピン芸人で人気を博した理由がその言葉でわかります。「上がなんぼダメと言っても下が支えれば文化として成立する」「漫才という芸はどっかで本音を言うてカタルシスしてやらんとね」「芸能界は世間の競争原理とは離れた所で好きなら食えるという風にしといてやらんといかん」「僕の本当の面白さがわかるのはテレビで言うと5%、それ以上は見てもわからへん」‥‥。今頃何してはるんやろ。2018/08/17
あまね
19
本の整理をしていたら、すごい本が出てきました!と言っても、本書なんですけどね(笑)20年以上前の本です。上岡龍太郎さん、好きだったんですよねぇ。芸人さんだけれどちょっとインテリで立て板に水の如く話す技、そして、色気もあるのに品もあるという独特の感じ。本書を読み返していても、上岡さんの声と喋り癖が聞こえてくるようで楽しめました。引退してからピタッと出てきはりませんが、実はこっそりおもろいことを色々されてはるんやろなぁと思いながら読了です。2018/09/09
やまねっと
15
今年亡くなった上岡龍太郎の芸談や人生観、その他含めて色々語った本である。 やはり上岡龍太郎は鋭い。鋭すぎて引くくらいなんだが、芸に対する愛がある。 漫才やピン芸の分析考察はなるほどと思った。 自分を引き上げてくれたノックさんに対しては本当に尊敬していたんだなと思った。 漫画トリオもあとは青芝フックさんだけになってしまった。 そういえば、フックは二代目で前に別のフックがいたというのは初耳で驚いた。 上岡龍太郎ってどこまで本気でどこまで冗談かがわからない芸人でもあったな、といまでは思う。2024/07/29
浅香山三郎
15
上岡龍太郎さんが引退されてから、かなりの歳月が経つてしまつた。本書は、「鶴瓶・上岡パペポTV」などでも話されてゐたこととも重複するが、漫画トリオのネタの作り方とか、上岡さんのお父さんの人柄など、改めて面白く読んだ。索引があるのも有り難い。2018/05/08
くまきん
2
著者がまだ芸能界を引退する前に出版された本ですね。昭和の上方芸能界のエピソードが克明に語られていて、上岡氏の記憶力の凄さに驚く。しかし、肝心の芸人の名前をこちらが良く覚えていない(笑)舞台の上でのお客さんを惹きつける為の、テクニックや駆け引きの記述が実に興味深かった。まだ72歳の上岡氏、私としてはラジオだけにでも復活してほしいが...。まあそんな気は全く無いだろうな。2014/09/14