内容説明
世界中の思想、芸術、文芸に多大の影響を及ぼしている「ギリシア神話」。美しく壮大なギリシア神話を代表する神々の顔ぶれと系譜、世界中で語り継がれる多彩豊富な物語の数々を、わかりやすく解説!
目次
第1章 ゼウスとオリュンポスの神々
第2章 ゼウスの王権の確立
第3章 十二神の後に加わった神ディオニュソス
第4章 十二神の後に加わった神ヘラクレス
第5章 人間の始まりと英雄たちの種族
第6章 ペルセウスとカドモス
第7章 スピンクスの謎とオイディプス
第8章 トロヤ戦争
著者等紹介
吉田敦彦[ヨシダアツヒコ]
1934年東京生まれ。神話学者。東京大学大学院西洋古典学専攻修士課程修了後、フランス政府給費留学生として渡仏、フランス国立科学研究所員。成踪大学、学習院大学教授を経て、学習院大学名誉教授。専門は、比較神話学、西洋古典学。著書には『ギリシァ文化の深層』(国文社、サントリー学芸賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
83
読み終えた後に帯に90分で全部読める!とあり、確かにあっという間に読めました。ゼウスとオリュンポスの神々からオイディプス、トロヤ戦争まで、8章101項にまとめられていて神や人名は太字で読みやすい。「愛人に裏切られたアポロンと医術の神アスクレピオス」や「悲しい結末で終わったヒュアキントスとの同性愛」「男に抱かれるのを嫌って月桂樹になったニンフ」「死をもたらす矢を射る処女神アルテミス」「混沌を現出するディオニュソス、秩序を求めるアポロン」「世界一の美女を選ぶパリスの審判」でヘラとアテナを選ばないなんて!こわ!2021/09/18
井月 奎(いづき けい)
28
ギリシャ神話の便利なダイジェスト版です。駆け足で、矢継早にこの長大な物語の要約を見ていると、人々がなぜ物語を、神話を必要とするのかが少し垣間見えます。耐え難いほどの悲劇にみまわれたとき、不可能なことをやり遂げなければいけないときにこそ人の本質が現れます。そして人生は賭け事やクイズではなく勝てばいいのではないのです。どういう思考をもち、どういう行動をしたか、それがその人の命の色合いになるのです。涙の意味を泣くことなく、死の意味を死ぬことなく考えさせてくれるのが物語であり神話なのです。2016/04/01
nico
23
ほぼ知識なしの状態で読みました。系譜やゼウスの子ども一覧など、まとめてあるのがありがたい!ほどよいイラスト、時には美術品の写真もあるのがよかった。…が、それでも途中からは誰が誰だか大混乱(^^;)登場人物多すぎだし、神様なんでもアリだし(笑)途中からはほぼ流し読みで終わらせてしまいました!←2018/01/08
わたなべよしお
20
確かに、さっくりとほぼほぼ丸ごとギリシア神話が分かります。軽く読むにはいい本ですね。とても分かりやすいし。筆者の吉田敦彦さんは偶然にも先日読んだ「すごい神話ー現代人のための神話学53講」の沖田瑞穂さんの先生だったようです。神話学って学習院大学で盛んなんだろうか?2023/07/31
ヨクト
18
ギリシャ神話について知りたいけどどこから手をつけてよいかわからない人向け。ギリシャ神話のトピックのみをコンパクトにまとめた一冊。ゼウスをはじめ、どの神も性欲の神かってくらい交わり、そして系譜が複雑に。そして神とは言い難いほど、嫉妬や欲情、憎悪、差別にまみれた物語。それが逆に彼らを魅力的にしているのかも。盗みと嘘の神ヘルメスが1番まともなのではないかと思ってしまう。2016/06/08