内容説明
本書には、個性的だが、しかし本質を衝いた提案が満ちている。たとえば、中村敏雄は、近代スポーツの核である《勝敗=競争》の原理の問題性を問いつめ、「いい試合」「気持ちのよい試合」を提唱する。また、出原泰明は、高校生の「甲子園ミーティング」を提案する。「球児こそ主人公」の甲子園野球を名実ともに実現させるために、である。等々力賢治は、政治とスポーツの歪んだ関係の変革なしには「豊かな国民スポーツへの道」はないと考え、その鍵をスポーツ権の確立・定着に求める。スポーツをいかに見、考えるか、そしてどう変えていくかの論議に新たな一石を投ずる実践的、改革的スポーツ論。
目次
1 スポーツを変える
2 「練習漬け」からの解放
3 スポーツとクラブ
4 スポーツと教育
5 「健康ブーム」とスポーツ
6 女性スポーツの現在
7 スポーツと「カネ」
8 スポーツと政治
9 スポーツの社会的条件
10 スポーツの時代をつくる
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