内容説明
本書は『現代代数学』の著者として名高いファン・デル・ヴェルデンが、代数幾何学の入門書として書き下ろした教科書である。この本の中で、ファン・デル・ヴェルデンは、代数幾何学の古典的結果を、現代代数学を基礎にして分かりやすく整理し、かつ明快に展開している。特に代数的対応やチャウ形式を用いた重複度の定義や交点理論、平面代数曲線の無限に近い特異点の理論や、ネターの基本定理を用いたリーマン・ロッホの古典的な証明、代数多様体の三角形分割可能性などについての記述が興味深い。1939年に出版されたドイツ語版原本の全文に加え、1973年の第2版で追加された2篇「代数幾何学について」「セヴェリからアンドレ・ヴェイユに至る代数幾何学の基礎」も収録。
目次
第1章 n次元空間の射影幾何学
第2章 代数関数
第3章 平面代数曲線
第4章 代数多様体
第5章 代数的対応とその応用
第6章 重複度の基礎
第7章 一次系
第8章 ネターの基本定理とその応用
第9章 平面曲線の特異点の解析
著者等紹介
ヴェルデン,B.L.ファン・デル[ヴェルデン,B.L.ファンデル][Waerden,B.L.van der]
1903‐1996
前田博信[マエダヒロノブ]
東京農工大学大学院共生科学技術研究部助教授
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