内容説明
徳川家康より十代将軍家治までの将軍の実録。大学頭林衡総裁のもとに成島司直の撰。文化六年(一八〇九)に編纂に着手し嘉永二年(一八四九)に完成した。歴代将軍について公的な事件を編年体的に記した本編四百四十七冊、逸事言行を類聚した附録六十八冊、成書例・総目録・引用書目一冊よりなる。各条には出典を明記しているが、将軍に献上した正本には削ってある。文徳実録・三代実録にならったというが、将軍の事績に誇大な賛美があり、記載事実の取捨選択に対象を客観視できない恨みがある。本来は、東照宮御実紀・台徳院殿御実紀などといわれ、単に御実紀とも称される。大名の動静・朝幕の関係を知るのに貴重な史料である。
目次
台徳院殿御實紀
台徳院殿御實紀附録
大猷院殿御實紀