- ホーム
- > 和書
- > 人文
- > 文化・民俗
- > 文化・民俗事情(日本)
出版社内容情報
物語を通して、「身を引く」など、日本文化に根強い「引き算思考」の価値観の構造を読み解き、「引き分け思考」への転換を提言。
「潔く去る」、「身を引く」という言葉に代表され、日本文化の深層に根強く継承されてきた「引き算思考」の価値観。その構造と特色を『古事記』、『竹取物語』、『平家物語』、『泣いた赤おに』などの物語や、本居宣長の「もののあわれ」論を通して明らかにし、より洗練された文化的価値観「引き分け思考」への転換を提言。日本人が自らの価値観を自覚することにより、豊かで新しい文化の創造がはじまる。
〈目 次〉
凡 例
はじめに
序 論 「引き算思考」とは何か
I 「引き算思考」の論理
第一講 ジャンケンの構造と論理
第二講 日本神話の三神一組のトライアッドを読み直す
第三講 常夜の高天原を照らした神
第四講 日本神話における「責任」のあり方――イザナキ・イザナミの陰に隠れた神
第五講 日本神話における「責任転嫁」の論理
II 「引き算思考」の構造的理解――「恥」と「罪」の意識構造を考える
第六講 『竹取物語』の証言
第七講 「恥」と「罪」の心理的構造
III 「引き算思考」の物語と美意識の形成
第八講 平家物語「敦盛の最後」とスサノヲ神話
第九講 ひろすけ童話「泣いた赤おに」――身を引く青おに
第十講 「引き算思考」の情緒と美意識――本居宣長の「もののあわれ」論
IV ふたたび日本神話を考える
第十一講 「引き算思考」から「引き分け思考」へ――オオクニヌシの国譲り
おわりに
【著者紹介】
1957年大阪市生まれ。皇學館大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、皇學館大学現代日本社会学部教授。専門は国文学、神話学。著書に『古風土記の研究』(和泉書院、2007年)、『風土記研究の最前線』(新人物往来社、2013年)、『日本人の〈原罪〉』(北山修と共著、講談社現代新書、2009年)などがある。
内容説明
潔く去る身を引く引き際を弁える。日本的美意識の本質を探る。
目次
1 「引き算思考」の論理(ジャンケンの構造と論理;日本神話の三神一組のトライアッドを読み直す;常夜の高天原を照らした神;日本神話における「責任」のあり方―イザナキ・イザナミの陰に隠れた神;日本神話における「責任転嫁」の論理)
2 「引き算思考」の構造的理解―「恥」と「罪」の意識構造を考える(『竹取物語』の証言;「恥」と「罪」の心理的構造)
3 「引き算思考」の物語と美意識の形成(平家物語「敦盛の最後」とスサノヲ神話―「潔く去る」こと、「追放」されること;ひろすけ童話「泣いた赤おに」―身を引く青おに;「引き算思考」の情緒と美意識―本居宣長の「もののあわれ」論)
4 ふたたび日本神話を考える(「引き算思考」から「引き分け思考」へ―オオクニヌシの国譲り)
著者等紹介
橋本雅之[ハシモトマサユキ]
1957年大阪市生まれ。皇學館大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、皇學館大学現代日本社会学部教授。専門は国文学、神話学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
isao_key
-
- 和書
- 田中ビネー知能検査5