内容説明
昭和十六年十二月十四日、帝国海軍連合艦隊主力部隊は、新造戦艦大和を旗艦にハワイへ向け出航した。山本が急遽開戦を遅らせてまで竣工をまったのは、事前の図上演習での結果が“痛み分け”ということで、これでは英米を相手に勝利を得ることは難しいと判断したからだ。さらに、動員可能な全兵力をハワイ作戦に投入し、もうひとつの目標であるシンガポール方面には、真珠湾攻撃の後にただちに向かうという大胆な作戦をとった。迎えた十二月二十五日未明、折りしもクリスマス休暇中だったハワイ太平洋艦隊もあわてて迎撃態勢を整えるが、時すでに遅く、無防備な米軍戦艦群に総計三百六十機におよぶ大攻撃部隊が一斉に襲った。




