目次
第1章 生きづらい時代の親子、家族(私たちの生き方はどうなっているのか?;「ウイズ・コロナ」を「ウイズ・マイセルフ」に ほか)
第2章 なぜ自己肯定感が大切か(子どもを取り巻くきびしい競争;自己肯定感は愛でふくらむ ほか)
第3章 自己否定感をこえて(現在の世界と人間;自分に対する認識はどうなっているか ほか)
第4章 若者や子どもの生きづらさに光をあてる支援(自己否定の心も否定せず受け容れる;聴く力の大切さ)
おわりに―今日の「監視」技術・「選別」技術との関連で
著者等紹介
高垣忠一郎[タカガキチュウイチロウ]
心理臨床家。1944年高知県生まれ。1968年京都大学教育学部卒業。専攻は臨床心理学。京都大学助手、大阪電気通信大学教授、立命館大学大学院教授などを歴任(2014年3月退職)。登校拒否・不登校問題全国連絡会世話人代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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純子
14
どんどん生きづらくなる昨今「自己肯定感」が大切であるというのはよく聞く話である。頭では行かねばならないと考えながらも心身は登校することを拒否する「登校拒否」(著者は「不登校」という言葉でなくこちらを意識して使う)の子どもやその親のカウンセリング、講義を受ける学生の感想文などを通じて、今、どのようなことが問題でどんなことが必要かを語る。いくつも心惹かれる箇所がある。学校も社会も子どもを「人格」でなく必要な「人材」として育てようとしているとの指摘。「聴く」にはアドバイス不要。相手の全てを受け入れる姿勢でなど。2022/02/23