目次
序章 今、高校では
第1章 高校生が社会をつくり、社会が高校生をつくる―「共闘的他者」としての高校生
第2章 競争の教育でなく社会の主人公となる主体形成の教育を
第3章 じっくり生徒に向き合うということ―高校における特別支援教育から見えるもの
第4章 権利としてのキャリア教育
第5章 高校生に必要な職業労働教育とは何か
第6章 中学校からの視点で高校入試を考える―格差を助長し「すみわけ社会」をつくる高校教育でよいか
第7章 高校中退調査から見えてきたもの
第8章 教育費の無償化の意義と今後の課題
第9章 学校評価と開かれた学校づくり
第10章 適格者主義の克服と真の高校教育改革に向けて
終章 高校教育の実践課題と希望―「教育再生」をどう読み解くか
著者等紹介
小池由美子[コイケユミコ]
埼玉県立高校教諭。1959年東京都生まれ。元日本高等学校教職員組合副委員長。早稲田大学教育学部卒業。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
20
菅間先生は、ふつうの高校の定義は自明でない(23頁)。そもそも何がふつうなのかすらも曖昧模糊。周りとの比較があってふつうも生じる。先生の実践は政経の授業で、政治家への手紙を書いている(32頁)。低投票率が嘆かれる昨今素晴らしい。小池先生が奉職される川口北高は文武両道の名門(進学校、44頁)。谷口先生は福知山高三和分校で、教育と福祉の連携を図る(73頁~)。今や、経済学でも人間の本質に迫る研究を進めているので、経済学の視座からも興味深い。2015/02/06
田中峰和
2
「中途退学」が問題となる高校も少なからずあり、「適格者主義」の考え方が根強い。そのことは子どもが「適格」であるのかどうかという問題ではなく、大学進学を前提とする普通科教育を頂点に高校制度があるということのほうがむしろ問題という捉え方。教育行政が大学進学者数を教育の成果とする考え方を改める必要があるという意見。理想を言えばきりがないが、発達生涯、家庭環境など生徒が抱える問題は必ず存在し、どう克服するかが問われ続けている。考えさせられる一冊。2014/03/22
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