内容説明
「稲むらの火」の真実とは?「防災百年の計」の原点はここにある。大津波で壊滅した故郷の村を救え!醤油屋当主・浜口梧陵は私財を投じて大防波堤の建設に立ち上がった―。NHK「その時歴史が動いた」でも紹介。
目次
1 幕末激浪のさなかに―「人となる道」を歩む(生い立ち;天下国家に目を開く;関寛斎への恩沢;国の危機を憂えて;ペリー来航の衝撃)
2 「稲むらの火」の真実―津波とのたたかい(津波ドキュメント;防災百年の計に取り組む)
3 「五兵衛話」と「稲むらの火」(ハーン(小泉八雲)の「生ける神」
中井常蔵の「稲むらの火」)
4 明治維新と改革のこころざし(紀州藩改革への取り組み;勝海舟、福沢諭吉との交流;自由民権運動と梧陵)
5 今日から見た梧陵―むすびにかえて(経営者としての梧陵;社会活動の観点から;防災の観点から)
著者等紹介
戸石四郎[トイシシロウ]
1929年生まれ。高校教師をへて著述業。日本科学者会議会員。銚子市在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SHOGO THE SB
8
経営者としての濱口梧陵へネガティブ意見/ 陸奥宗光との関係/ 関寛斎/ 三浦艮斎/ 佐藤泰然2021/02/27
mochi
1
NHKの「そのとき歴史が動いた」で初めて知り感動し、高校の社会科で彼について調べた。当時、現在のヤマサ醤油の経営者だったが、大地震で大津波が和歌山に押し寄せた時、住民を助けるのに稲むらに火を放って知らせた。『稲むらの火』で有名な人物。学校に行かずに、儒教の教えを人生の軸として国際的な感覚を持って生き、歴史に大きく名を残した政治家達からも信頼されていた。彼が手がけた事業は教育、政治、医学、経済、そして広村堤防にまで至る。お金は大事に取っておくものではなく、よく考えて使うことを実践した。2013/04/05