内容説明
本書は、現代への示唆に富む江戸時代を中心に、私たちの文化のルーツを探り、日本文化の美点やしなやかさを示してくれる。
目次
1章 日本人の豊かな想像力はどこから来たか―遊び心の源流を江戸時代に探る
2章 世界に誇る“日本流”のルーツを探る―江戸時代に磨きあげられた精神と知恵
3章 日本人のバランス感覚を食文化に見る―複雑にして強靱な食生活を科学する
4章 女性の強さが日本の盛衰を決めてきた―社会を支えつづけた無名のジャンヌ・ダルクたち
5章 今に残る江戸の“知恵”を歩く―計算された合理性が現代に引き継がれている
著者等紹介
奈良守康[ナラモリヤス]
1937年、東京都生まれ。国学院大学文学部史学科卒。在学中「離島研究会」を組織し、樋口清之氏に師事。卒業後、高等学校で教鞭をとりながら、樋口氏の調査、研究に参加する。歴史研究家として『板碑の研究』その他の著書がある
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感想・レビュー
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KAZOO
115
昔かなり売れた本の著者であった樋口先生の遺稿をまとめたりして新しい本を出してくれました。江戸時代などのトリビア的な知識を興味深く読ませてくれます。日本人というのは自分たちの歴史などに誇りを持たないのでしょうかね。ハロウィーンなどにすぐ飛びついて大騒ぎするよりももう少しこのような本を読んで日本の伝統的な行事などを見直してほしいというのはわたくし老人の愚痴です。2018/11/05
みや
22
江戸時代を中心に日本文化のルーツを探る歴史研究書の続編。著者の遺稿を弟子の一人が加筆訂正して出版している。前作は途中で飽きてしまったため、今回は興味のあるテーマ以外は軽く読み流した。日本の様々な風俗や技術の起源よりも、江戸時代の歴史雑学といったものが多く、求めていたものが少なかったのは残念。気候や肉体の造りなど根本が色々と違っているにも関わらず、何でもかんでも欧米化しよう、取り入れようとしてしまう考えは、現在も続いていると思う。だから、一時的なブームで終わるものが多いのかもしれない、と感じた。2018/09/21
MIRACLE
2
樋口清之(1997年逝去)故人が残した遺稿のなかから江戸時代に関する文章に、共著者が加筆・訂正を施した本。違和感なく読める。2000年刊行。2018/09/17