内容説明
江戸川乱歩文庫の装丁を飾った銅版画家多賀新の作品を集めた画集。
著者等紹介
多賀新[タガシン]
1946北海道に生まれる。’65上京。’72日本版画協会展・以後毎年。’73・’74版画グランプリ展・受賞。’83セントラル版画大賞展・受賞/現代版画10人展。’83~’84文化庁在外研修派遣員(米国・西独)。’05市川市民文化賞特別賞。’15版画協会・退会
落合教幸[オチアイタカユキ]
1973年神奈川県生まれ。日本近代文学研究者。専門は日本探偵小説研究。立教大学大学院在学中の2003年より江戸川乱歩旧蔵資料の整理、研究に携わる。17年3月まで立教大学記念大衆文化研究センターの学術調査員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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更紗蝦
30
昭和62年に春陽堂から出版された「江戸川乱歩文庫」の表紙に採用された多賀新の銅版画と共に、乱歩の作品のあらすじを掲載ています。乱歩の著作は様々なバージョンの表紙がありますが(講談社版は天野喜孝、角川文庫版は高橋葉介、角川ホラー文庫は田島昭宇、創元推理文庫は志村敏子…等々)、「見てはいけないものを見てしまった」という気分に読者を陥らせる“おどろおどろしさ”は、多賀新バージョンが突出しています。2022/11/15
那由多
17
多賀新の銅版画と江戸川乱歩の、エログロなロマンがマッチしている。人体が奇妙にねじけ、歪み、奇怪な物と結び付き、融合し、切断される。皮膚なのか、剥き出しの筋肉組織なのか、ヒビ割れた石膏なのか判然としない表面。この人の脳内の発想の自由さ。2019/03/11
爺
7
高校時代に江戸川乱歩を読もうとしたとき、春陽堂の江戸川乱歩文庫を選んだのは、確実にこの多賀新の装丁に惹かれたからだった。果たして当時、自分は乱歩を読みたいのか多賀新の装画を集めたかったのか。ふらりと立ち寄った書店で平積みされていたのを、懐かしくなって衝動買いしてしまった。満足。2018/04/13
timeturner
5
乱歩の主だった作品の粗筋と多賀新の銅版画。まあ、画集だね。2018/04/29