内容説明
諸君!明日のことは旅行してから考えよう。日光東照宮では“眠り猫”よりも幻の“クラゲ”探しに精を出し、しまなみ海道では大潮の日に山のように盛りあがる海を求め船に乗る。名古屋で歴史ある珍妙スポットを続々と発見したかと思えば、なんと自宅の庭一周の旅まで!どこに行っても寄り道と余談ばかり。これぞ旅の醍醐味!爆笑の日本めぐり。
目次
名古屋―目からシャチホコが落ちる
秋山郷、十日町―国境の長いトンネルを抜けたんだからそこは外国
東京―東京迷路機器行
日光―東照宮にクラゲはいるか
津軽―素晴らしすぎる石拾いの旅
妙義山―妻より怖かった、と杉江鳥は言った
大陸―と言っても過言ではないうちの庭
天草―台風は悔い改めよ
志賀島―海の危険生物に関する考察と警告
神津島―東京で砂漠を見にいく
しまなみ海道―海が山のように盛り上がる?
富士急ハイランド―ジェットコースターについて語るときに僕の語ること
千里―ふるさとはニュータウン
著者等紹介
宮田珠己[ミヤタタマキ]
兵庫県生まれ。旅とレジャーのエッセイを中心に執筆を続ける。『東南アジア四次元日記』で第3回酒飲み書店員大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
104
コロナの感染拡大で、海外どころか国内旅行もままならず、自宅で慣れないリングフィットをやってそのあまりの下手っぷりに子供に笑われながら読んだ。3作目を先に読んだが、日本全国ランダムに旅行する話なので問題なし。冒頭の謎の名古屋から爆笑しっぱなしなので周囲に変に思われないよう説明が必要である。珠己さんは子供というか自由気ままというか、その時の気分でどんどん予定を変えちゃうから、几帳面なテレメンテイコさんとは既にギクシャクしており、今後の展開に期待が持てる。海の生き物大好き珠己さん。ウミウシのシーズンは冬です。2022/01/23
ホークス
48
北大路公子氏からアルコールを抜いた感じと言うか、通じる切れ味。日本各地を観光するシリーズの一冊目。海の生き物に拘り、東京ではパチンコをテーマに(海物語という機種がある)。でもより迷宮度が高いピンボールマシンにズレて行く。この迷宮好きが著者らしくて共感する。廃墟とか巨大建築とか秘宝館が気になるのは迷宮と関係あるかもと勝手に思った。一番良かったのは、故郷である大阪千里ニュータウン。故郷らしくない土地だと文句を言うのが可愛い。中学〜大学時代の恋愛話から下ネタへと逸れまくる所は一流の芸である。2018/05/08
nemuro
39
初遭遇の作家。なにやら限りなく椎名誠的な匂いのするタイトルだなぁとも思いつつ、うりゃうりゃと読み始めてみた。「廣済堂よみものWebでの1年間の連載からなんとなく加筆修正してそれなりにまとめた本」であるらしく、「名古屋 目からシャチホコが落ちる」から「千里 ふるさとはニュータウン」まで13編の紀行的(かもしれない)エッセイを収録。肩の力が抜けていて独特の視点が愉しい。イラストも味がある。「その実態は編集者と物書きというかなりぎこちない間柄」のテレメンテイコ女史が同行していると鋭いツッコミもあってより面白い。2022/03/17
saga
38
待望の宮田氏と高野氏の文庫新刊を入手。まずは尊敬する宮田氏の著書を読むことに。本当に久しぶりの宮田節はやはり気持ちが良く、所々「んああ」という表現に「何だ?」と思ったものの、あっという間に読了してしまった。旅に関しては価値観が自分と全く違うのに、本書を読むと旅に出たくなる。えのきどいちろう氏の解説も良し!2016/07/10
ビイーン
34
超適当で超いい加減な旅行のエッセイ。ウマ下手なイラストも味がある。連れのテレメンテイコ女史は作者がテキトーにつけた仮の名で、本名は川崎優子さんなのだそうだ。どうして本名からテレメンテイコなる単語が生まれたのか謎めいていて、これが何故か一番気になってしまった。2019/05/24