内容説明
人生のあらゆる場面で、あなたにぴったりの一冊、処方いたします。
目次
対症療法編(怒られた日の夜に読む本―『夏が僕を抱く』(豊島ミホ)
風呂に入りたくないときに読む本―『たいのおかしら』(さくらももこ) ほか)
予防編(仕事に行きたくないときに読む本―『荒涼館』(チャールズ・ディケンズ)
おじさん・おばさんになりたくないときに読む本―『坂の上の雲』(司馬遼太郎) ほか)
変身編(女に生まれたくなかった日に読む本―『愛すべき娘たち』(よしながふみ)
男に生まれたくなかった日に読む本―『現実入門ほんとにみんなこんなことを?』(種村弘) ほか)
滋養強壮編(死にたいときに読む本―『臨死体験』(立花隆)
自炊したくないときに読む本―『きのう何食べた?』(よしながふみ) ほか)
著者等紹介
三宅香帆[ミヤケカホ]
文筆家、書評家。1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。後期課程中途退学。天狼院書店(京都天狼院)元店長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこたん
54
“私たちは小説を通して、異性になったり年代を超えたりする。自分とちがった、真反対の存在にもなる。そのときはじめて、現実ではできない体験をする。言いたいことが言えたり、今までできなかったことができたりする。” そう、本って不思議な存在だなと改めて思う。読み手が違えば受け止め方も違うし、同じ本でもその時のコンディションによって響き方も変わる。自分が求めている答えは見つからなくても、予想外の気づきを得たりもする。この方の文章はするすると読みやすい。海に行く前日に読む本『霧笛』(ブラッドベリ)がとても気になった。2021/04/24
チャコ
23
「人生を狂わす名著50」がとても良かったのでこちらも。編集者が提示したユニークなお題”◯◯な時”に読むならこの本が効きますよ!と著者が選んでくれているのですが、なるほどねと納得半分、そのシチュエーションで選ぶ本がそれ⁈というツッコミ半分でした笑。年若い女性が書かれているからか気軽な文体で、小難しそうな本についての書評もテンポ良く読めました。気分によって手に取る本が違ってくるのはよく分かるので、自分だったら、好きな作家さんだったら…一体何を選ぶのかを想像するのも面白いですね。2020/02/22
緋莢
20
図書館本。『人生を狂わす名著50』の著者の本という事で手に取りました。「怒られた日の夜に読む本」、「ひとめぼれした時に読む本」、「プロポーズ前夜に読む本」等、様々な場面で「この本はよく効く」と著者が思う作品を紹介しています。「面白くない映画を観たあとに読む本」で、レイ・ブラッドペリ『華氏451度』をあげて、<「面白くない本や映画はほろびろ!」と考えることのあやうさよ、って話ですよ。>と書いていて(続く2020/06/07
羽
17
著者と同年代なので、友達が本の話をしているのを聞いているような感じでした。処方される本は、海外の古典が多めでよかったです。最近少しずつ読み進めていた『ホテルニューハンプシャー』の書評を、うっかり読んでしまい、しかもネタバレ系だった!ので、皆さまに処方された本が読みかけの本だった場合、先に読みかけの本から摂取されることをおすすめします。2020/01/06
ルート
17
本を読もうというタイミングは2種類あって、その一つは「自分が思い悩んだとき」であると著者。たしかにそうかも。また、エネルギーをくれる本もあれば、知識をくれる本もあるとのこと。たしかにそうかも。自分が読んできた本を振り返る機会を持つのもいいなぁ。2019/12/04