出版社内容情報
【概要】
第二次世界大戦下、ナチスの台頭に憂慮するドイツ人地質学者のヘンノとヘルマン。野蛮な戦争を忌避し、砂漠に逃亡して生き延びることを決意する。地球上で最も古く、美しくも過酷な砂漠を舞台に、自給自足と狩猟の困難な日々、大自然と生き物たちの力強さを詩的に描く。世界戦争の時代に「人間らしさ」への洞察に満ちた、実話に基づく驚きと感動のノンフィクション。
【あらすじ】
1935年、2人の若きドイツ人地質学者、ヘンノ・マルティンとヘルマン・コルンが南西アフリカ(現在のナミビア)に移住してくる。 彼らはナチスの台頭に強い危機感を持ち、故国を離れたのだった。ナミビアで地質調査に取り組む日々のなか、欧州ではついに第二次世界大戦が勃発する。ナミビア統治政府により敵性外国人として逮捕や収容所抑留の危険が迫ってくると、ヘンノとヘルマンは1940年、この野蛮な世界戦争から逃れ、ナミブ砂漠に潜伏して生き延びることを決意する。過酷な環境のなか、彼らは食料を得るための狩猟と住まいづくりに創意工夫し、水を求めて苦闘する。砂漠での生活は世界への認識を新しくし、大自然と生命、「人間らしさ」に対する思索を深めていく。その一方で、2人の行方を追う政府の姿が迫る--。
832日間にわたる極限のサバイバルの全記録。
装画:影山徹装丁:山田英春
【著者紹介】
ヘンノ・マルティン
1910年、ドイツのフライブルク生まれ。ボン大学で自然科学および地球科学を学び、博士号を取得。ナチス政権を忌避して現在のナミビアへ移住したのち、現地政府による逮捕を避けるため1940年5月からナミブ砂漠に逃れ、2年半の自給自足生活を送る。回想録『ナミブ砂漠のロビンソン・クルーソー』(1956)は各国でベストセラーとなり、1991年に映画化されている。戦後はゲッティンゲン大学などで地質学教授を歴任。地質研究や水資源探査に大きな業績を残した。1998年没。
【訳者紹介】
赤坂桃子
翻訳家。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應義塾大学文学部卒。訳書に『フッサールの遺稿』(左右社)、『NSA』(ハヤカワ文庫)、『東西ベルリン動物園大戦争』(CEメディアハウス)、『ピネベルク、明日はどうする!?』(みすず書房)、『ロゴセラピーのエッセンス』(新教出版社)、『精神療法における意味の問題』(北大路書房)、『沈黙を破る者』(河出書房新社)など多数。



