内容説明
日本ほど川の多い国はない。ほとんどの町は川に沿って生まれたといえる。関西の若手研究者が、ほぼ全国の河川敷にできた河原町・川原町・瓦町の形成と特徴を、歴史・地理・民俗の面から分析する。ムラとマチの境にあるカワラは、もともと差別された者たちが住むケガレとキヨメの場であり、生業の場であり、都市発生の源であった。これまでの安易な都市民俗学を批判し新しい視点を提唱する。
目次
第1章 都市形成と現代民俗
第2章 川とムラ・川とマチ
第3章 河川史と河原のマチ
第4章 河原町一覧
第5章 民俗原理の形成史―ハレ・ケ・ケガレ論の再検討をとおして
第6章 河原マチの諸相
第7章 墓場と盛り場