出版社内容情報
標準必須特許をめぐる最前線
IoTやAIの普及で製品やサービスがネットワークで結びつく今日、標準必須特許(SEP)をめぐる国際紛争が激化しています。本書は、そこで展開される極めて複雑な法的論点を、特許法・競争法・ライセンス契約法の交錯点から分析。とりわけ、〈標準設定機関(SSO)と必須特許権者間の単独行為ないし契約にすぎないFRAND宣言により、なぜ特許法、競争法、ライセンス契約法の諸原則が大きく修正されているのか〉という難問について、イギリスやドイツ、アメリカにおける当分野の重要判決をその背景にあるビジネスモデルも踏まえつつ比較法的に検討することで、解明を目指します。
【目次】
第1部 標準およびSEPの基礎的考察
第2部 SEPの権利行使(差止請求、損害賠償請求、ライセンス契約)
第3部 ライセンス契約の相手方――最終製品業者(OEM)か部品業者(S)か
第4部 権利行使からFRAND額ライセンス交渉へ
第5部 結論と展望――歴史的意義、法政策・規範的判断と3法の変容
【詳細目次】
第1部 標準およびSEPの基礎的考察
第1章 問題の所在
第1節 本研究の目的
第2節 標準形成から権利行使までの過程
第3節 さまざまなビジネスモデル(SEP保有者の行為)
第4節 FRAND宣言されたSEP行使はなぜ制限されるのか―わが国の議論
第5節 SEPの技術的寄与の分析
第6節 欧米の法政策の基本的相違
第7節 コンセンサス標準の機能と沿革―事実上の標準との相違
第8節 SEPの事例の特色(通信規格・ソフトウェア・半導体チップのビジネスモデル)
第9節 なぜFRAND宣言が過剰なのか(over-declaration)
第10節 考察の順序
第2章 競争法の視点
第1節 アメリカ
第2節 欧州
第3節 競争法違反行為と市場での弊害―4つの法律構成
第4節 行為の諸類型
第3章 特許権侵害の救済と契約法
第1節 アメリカ法
第2節 欧州
第4章 わが国の権利濫用論の具体化
第1節 権利濫用論とeBay最判
第2節 わが国の独占禁止法
第3節 権利濫用論の具体化
第4節 損害賠償請求
第5章 競争法および特許の権利濫用における位置づけ
第1節 標準の機能
第2節 競争法からの問題の定式化
第3節 〔iPhone〕大合議判決の意義づけ
第4節 他の行為類型
第6章 小括
第2部 SEPの権利行使(差止請求、損害賠償請求、ライセンス契約)
第1章 問題の所在
第1節 IoT関連発明での利害対立
第2節 Unwired Planet判決を取り上げる意義
第3節 UP判決が示唆する問題提起
第4節 論述の順序
第2章 比較法―独英、EU、アメリカ
第1節 UP判決
第2節 ドイツ判例法―Sisvel BGH判決
第3節 Huawei CJEU判決への回帰
第4節 アメリカ法
第3章 UP判決が提起した諸課題
第1節 特許法・ライセンスと、競争法の市場画定の相違
第2節 欧州の市場支配的地位の濫用―Motorola違反決定(2014)
第3節 排除行為規制から搾取行為規制へ
第4節 ライセンス・損害賠償請求(ex anteかex postか)
第5節 グローバルラ
内容説明
IoTやAIの普及で激化する、通信規格における標準必須特許(SEP)をめぐる国際紛争。そこで展開される複雑な法的論点を、特許法・競争法・ライセンス契約法の多様な視点から分析。〈標準設定機関(SSO)と必須特許権者間のFRAND宣言により、SEPの権利行使がなぜ制限されるのか、ひいてはなぜ特許法、競争法、ライセンス契約法の諸原則が大きく修正されているのか〉という難問に挑み、イギリスやドイツ、アメリカにおける当分野の重要判決を、その背景にあるビジネスモデルや標準の実態を踏まえつつ比較法的に検討・解明する研究の集大成。
目次
第1部 標準およびSEPの基礎的考察(問題の所在;競争法の視点;特許権侵害の救済と契約法;わが国の権利濫用論の具体化;競争法および特許の権利濫用における標準の位置づけ;小括)
第2部 SEPの権利行使(差止請求、損害賠償請求、ライセンス契約)(問題の所在;比較法―独英、EU、アメリカ;UP判決が提起した諸課題;PAEの実態と規制;IoT関連発明)
第3部 ライセンス契約の相手方―最終製品業者(OEM)か部品業者(S)か(問題の再設定;FTC v.Qualcomm(アメリカ)
欧州の裁判例
競争法からの分析
契約法からの分析
特許法からの分析
規範的・政策判断―集団的イノベーション
小括)
第4部 権利行使からFRAND額ライセンス交渉へ(問題の所在;ドイツ法―Sisvel 1 2後のVoice Age判決;UPCドイツ支部;差止請求からライセンス交渉の仲裁へ;イギリス法―暫定ライセンス宣言判決;小括)
第5部 結論と展望―歴史的意義、法政策・規範的判断と3法の変容(要約;比較法、特許法・競争法・契約法の視点;本研究の4つの意義)
著者等紹介
潮海久雄[シオミヒサオ]
筑波大学 大学院ビジネスサイエンス系教授。東京大学大学院法学政治学研究科修了(1999年)、博士(法学)。香川大学法学部 講師、准教授、筑波大学大学院ビジネスサイエンス系准教授を経て、2008年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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