師弟―棋士たち魂の伝承

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  • サイズ B6判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334950279
  • NDC分類 796
  • Cコード C0095

出版社内容情報



野澤亘伸[ノザワ ヒロノブ]
著・文・その他

目次

第1章 手紙―谷川浩司九段・都成竜馬五段‐永世名人が採った唯一の弟子 奨励会16年間を支えた「師の筆跡」
第2章 葛藤―森下卓九段・増田康広六段‐「根性が…」と叱咤する師匠に「古い」と反発する弟子の本音
第3章 気合―深浦康市九段・佐々木大地四段‐師は棋界一の「根性男」弟子は奇跡の難病克服
第4章 対極―森信雄七段・糸谷哲郎八段‐「食うために棋士になった」師匠と大学院卒A級棋士の真逆
第5章 敬慕―石田和雄九段・佐々木勇気六段‐弟子の対局を肴に一杯やる師匠 対局後にもかかわらず師を気遣う弟子
第6章 継承―杉本昌隆七段・藤井聡太七段‐「名古屋に将棋会館を」一門の悲願を受け継ぐ天才
終章 特別インタビュー 羽生善治・永世七冠―師匠、そして12人の棋士との歩み

著者等紹介

野澤亘伸[ノザワヒロノブ]
1968年栃木県生まれ。上智大学法学部法律学科卒業。高校時代は将棋部部長を務め、団体戦で県大会準優勝。1993年より、写真週刊誌「FLASH」の専属カメラマンになる。主に事件報道、芸能スクープ、スポーツなどを担当。同誌の年間スクープ賞を3度受賞。2014年第3回電王戦の取材をし、「FLASH」に掲載する。ソマリア、ナイジェリア、東ティモール、グアテマラ、レソト王国、ブルキナファソなど世界各地の子どもの貧困、人身売買、HIV問題を取材(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

禿童子

43
2018年6月刊。進歩が著しい若手棋士6人に焦点を当てて、彼らの師匠との交わり-師弟関係を丁寧なインタビューで明らかにする。カメラマンである筆者には年長者に対する若年者の視線、弟子を思いやる師匠の表情が読み取れるのだろう。佐々木大地が将棋によって難病から恢復したエピソードが印象的。弟子の盤上の勝敗に対して師匠ができることはほとんどない。糸谷や増田のように「師匠、お言葉を反すようですが」という弟子も。震災で弟子を亡くした森信雄、遅咲きの都成を厳しく励ます谷川浩司、取材の圧力から藤井を守る杉本昌隆が印象的。2021/07/06

ポップ

30
自分のような「観る将」のための本。12人の師弟と羽生竜王の取材で構成。各章の見出しは師弟関係を表しており、内容が掴みやすい。師弟の経歴、表情を捉えた写真は、心を揺さぶられます。谷川九段と都成五段の手紙、駒の贈呈は泣けました。増田六段は合理的な現代っ子で正直な発言がいい。「詰将棋意味ない」は、羽生竜王の見解で兎跳びの根性論に納得。佐々木勇気六段は、30連勝を止めた男で終わらないで。勝負に優しさは禁物。藤井七段には杉本七段がいるから大丈夫。人生二周目は、彼ならありうる。人材育成に関わる人へおすすめしたい良書。2018/10/28

しーふぉ

25
将棋のプロになるには師匠につかなくてはいけない。そんな師弟のインタビュー。みな師匠は弟子を愛しているのが伝わってくる。谷川浩司は唯一の弟子のためにタイトル戦が近くても手紙で弟子の棋譜の添削をしてあげたり。佐々木勇気の鬼気迫る写真は圧巻でした。藤井聡太の連勝記録をストップさせたのは意地を感じた。2019/01/31

昼夜

22
プロになる高すぎる壁を超えてもまだある高い山。それだけに半端な覚悟じゃ勝負にならない盤を前に座る背中が静かに語る格好良さにはひとりひとりが背負ってきたものがあるからなんだなぁとしみじみ思いました。将棋を通して師匠から弟子へ受け継ぐものは勝ち方だけではなく生き方だけど、時代が変わると同じものを前にしても考え方が変わっていく中でも変わらない将棋への飽くなき探究心がその姿勢に現れてるんですね。2018/07/10

trazom

21
野澤さんは、カメラマンの眼をもって棋士の内面を、鋭くそして温かく描いていて、とてもいい読み物である。ご経歴を見ると、高校時代に将棋部部長で県大会準優勝しているというから、将棋に対する理解と愛情が深いことが、この魅力的な文章につながっているのだろう。また、流石にカメラマンだけあって、口絵や、挿入された写真に、とても説得力がある。特に、谷川浩司先生の手紙の写真は、心を打つ。2018/08/06

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