出版社内容情報
スカイツリーと苦い現実、煌びやかな華燭の典と裏側のドタバタ。軽快に描かれるグランドホテル型ミステリー!
内容説明
スカイツリーが見下ろす街で、恋する男と女が右往左往。誰かの小さな意地悪が、誰かの大きな救いになる…かもしれない。「犯人当て」ならぬ、前代未聞の「花嫁花婿当て」!幸せな結婚をするのは誰なのか!?
著者等紹介
青柳碧人[アオヤギアイト]
1980年、千葉県生まれ。早稲田大学教育学部卒。2009年、「浜村渚の計算ノート」で「講談社Birth」小説部門を受賞し、デビュー。’20年、『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が本屋大賞にノミネート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
254
青柳 碧人、3作目です。表題通り、スカイツリーを舞台にした連作短編ユーモア・ラブ・ミステリ、伊坂幸太郎のようなテイストですが、少し諄い感じでした。仕事とプライベートで何十回とスカイツリーの周辺には出没していますが、燈台下暗しで、まだ天望台には登ったことがありません(笑) https://www.bookbang.jp/review/article/6849662021/08/14
みかん🍊
93
スカイツリーの見える町である少女に導かれるように別々の男女が繋がり影響し合っていく、万引き少女、壁とブロックに顔を挟まれた男性、不倫から自殺をしようとする女性、キャバ嬢、元塾講師、タクシードライバー、イケメン司会者、プロローグの花嫁花婿はいったい誰なのかありえない偶然が重なり合って1組の男女が結ばれる、面白かったです。2021/09/13
さっこ
82
楽しい作品でした。プロローグは、スカイツリーが見える結婚式場での花嫁さんのひとコマ。そこから複数の男女の様々な恋愛模様などが描かれ、少しづつみんなが交差しながら終着に向かって進んでいく。ユーモアに溢れそれでいてホロっとさせられる場面もあったりで一気に読めました。冒頭の花嫁さんは誰なのかな?と考えながら読みましたが、やはり最後にいろいろとひっくり返してくれます。後半の答え合わせのような展開ですべてに納得で満足でした。2021/07/08
まちゃ
80
登場人物たちそれぞれのエピソードが並行して進展し、終盤に向かって収斂していく群像劇。共通するのは東京スカイツリー。出だしは話の流れを掴むのに苦労しましたが、中盤からは伏線の回収を楽しめました。まずまず。池原翔一が来宮めぐみと相思相愛だと勘違いしたのは分からなくもない。スカイツリーの下で松下清美との新しい恋を成就させてもらいたい。運命の日に現れるダチョウ少女は何者だったんだろう。2021/09/01
aquamarine
77
5月の晴天。スカイツリーの見える結婚式場で式を待つ花嫁。そんなカーテンコールで始まる話は、幕ごとに主人公の違う一見別々の話が繰り広げられ、連作風に進む。コメディタッチの各々の話も十分面白いのだが、所々でちらっと前の話の登場人物らしき人が通り過ぎたりして、結婚式へ続く道はどれなのか、多くの登場人物を整理しながら楽しく読み進んだ。第五幕ラストより、一気に組み上げられるパズルが見事…でも彼がちょっと不憫、などと思いながら読み進めた最終行に思わず息をのむ。流石青柳作品だ。再度見るスカイツリーの文字に笑みが零れた。2021/07/23
-
- 和書
- ホビット一族のひみつ