出版社内容情報
南町奉行・筒井和泉守政憲に内与力として召し抱えられている沢村伝次郎。伝次郎に難事件の探索が命じられた。年寄りだけが住んでいる家や商家など、弱い者ばかりを狙った押し込み強盗の事件を解決せよとの命がくだった。怒りを以て探索にあたる伝次郎も、手掛かりがなく暗中模索。旧知の同心・松田久蔵とともに難航していた探索が、あるきっかけで大きく動く。そして、泣けるラストが待つ!「隠密船頭」シリーズ、待望の第十一弾。
内容説明
町外れの商家や家に押し込み強盗が入り、年寄りや弱い者たちの金と命が奪われた。南町奉行所内与力並の沢村伝次郎は、奉行から事件探索の命を受け、旧知の同心・松田久蔵とともに調べ始めた。難航していた探索だが、あることで事件の糸口を掴んだ伝次郎。浮かび上がった許せぬ真相とは。現代に通ずる悪に怒りがこみ上げる、最後は爽快なシリーズ第十一弾。
著者等紹介
稲葉稔[イナバミノル]
1955年熊本県生まれ。脚本家、放送作家などを経て、’94年作家デビュー。2020年、光文社文庫「隠密船頭」シリーズが第9回日本歴史時代作家協会賞文庫書き下ろしシリーズ賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
54
剣客船頭、伝次郎の活躍の物語です。南町奉行所の定廻り同心であったが同心を辞め、生計のために船頭になっていたが、名奉行との評判の南町奉行・筒井和泉守政憲(まさのり)に呼ばれて、内与力格に抜擢された沢村伝次郎の人情剣戟物語です。伝次郎は、手先の与茂七の助けをかりて悪党を退治します。此度は、空樽問屋「熊野屋」が火事に逢い店を閉めたため仕事を失った浅吉は、金になる仕事があると口入屋に紹介された先が、盗賊「惣五郎の一味」でした。2024/08/02
ひさか
14
2023年8月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ11作目。悪党捕縛に動く伝次郎だが、なんとなく解決して行く展開で、あまり面白くなかった。与茂七が投げた仕込み棹で、悪党を仕留めるシーンは良かった。2023/09/27
goodchoice
1
伝次郎を中心としたチームの調べは心地よく、鉄板の筋立ても楽しめる。稲葉さんの手腕は高まっている。2023/12/23
犀門
1
No.064★★★★☆2023/09/06