にわか名探偵―ワトソン力

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  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334103293
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

映画館で人気のないゾンビ映画を観ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。終幕後に照明が点くと観客の一人が殺されていた。おまけに扉に細工されて出られない。困惑に包まれる中、和戸は感じていた。その場に居合わせた者たちの推理力を飛躍的に高める能力、「ワトソン力」が発動しつつあることを……。そしてにぎやかな推理合戦の幕が上がる! 日本推理作家協会賞受賞作家が贈る、謎解きの楽しさ100%の連作ミステリ!

内容説明

自分では何もしない刑事の力が7つの事件を解決に導く!映画館で人気のないゾンビ映画を観ていた警視庁捜査一課の刑事、和戸宋志。終幕後に照明が点くと観客の一人が殺されていた。おまけに扉に細工されて出られない。困惑に包まれる中、和戸は感じていた。その場に居合わせた者たちの推理力を飛躍的に高める能力、「ワトソン力」が発動しつつあることを…。そして、にぎやかな推理合戦の幕が上がる!謎解きの楽しさ100%の連作ミステリ!

著者等紹介

大山誠一郎[オオヤマセイイチロウ]
1971年埼玉県生まれ。京都大学推理小説研究会出身。2004年、『アルファベット・パズラーズ』でデビュー。’13年『密室蒐集家』で第13回本格ミステリ大賞を受賞。’18年、『アリバイ崩し承ります』が『2019本格ミステリ・ベスト10』国内ランキング第1位に、’20年には連続ドラマ化され大きな反響を呼ぶ。’22年、同シリーズの「時計屋探偵と二律背反のアリバイ」で第75回日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

126
シリーズ2作目も30~40頁の短編が7つのライトミステリ…映画館やロープウェイでのクローズドサークルや密室殺人で楽しませてくれる。大山さん作品の全般に言える事だと思うが、ユーモアを交えながらもキチンと伏線を張った本格ものテイストも維持していて、ミステリを読む喜びを満足させてくれる…まるで、人気の街中華や定食屋のように安定した味を提供してくれるのが嬉しいし「気軽にミステリを楽しんで欲しい」という想いが伝わってくる。本作も各々が好きだが『服のない男』が一番の出来だと感じた。出来る事なら第3弾は長編を期待♬🎶2024/09/13

ちょろこ

108
シリーズ2の一冊。和戸の行くところに事件あり。しかも自然と出来上がるクローズドサークル。さぁ、周囲の推理力を向上させるワトソン力はいかに?という、肩の力を抜いて楽しめるシリーズは相変わらずの緩さが魅力の世界観。白熱する推理合戦に思わず拍手したくなったり、ずっこけたくなったり。しかも誰もが犯人になり得る無理矢理感いっぱい。スライドパズルみたいな時間が楽しい。相変わらず飄々とした和戸のキャラ、毎回褒められてるんだか否か、そんな細かい笑いも楽しみの一つ。「服のない男」の推理結果は伏線、オチまで含めて面白かった。2024/08/21

タイ子

83
警視庁捜査一課の刑事・和戸宗志。いつの間にか第二弾が出ていたのを失念、相変わらずの面白さ。それにしても和戸刑事、事件に当たりすぎ。ゾンビ映画のシネマでいつの間にか殺されていた女性。お祭りの夜に彷徨って間違って入った組事務所。そこにもあった男の死体が。ロープウエイでも起こる殺人事件、警視総監の紹介でさるお方の別荘に招かれた和戸がここでも…。どこで事件が起きようと和戸の周りで起こる推理合戦。和戸自身には効果がないのに周りの者たちには異常な推理力が高まる不思議な能力。一度この場に居て名探偵になってみたい。2024/08/31

aquamarine

76
その場に居合わせたものの推理力を飛躍的に高める能力「ワトソン力」をもつ和戸刑事のシリーズ2作目。和戸が事件に出会うたびに違うにわか名探偵が生まれる設定も楽しいし、〈ケイオス〉で何となく繋がっていたり、短いページ数の中で、毎回推理合戦が繰り広げられるのには舌を巻く。杉田比呂美さんの絵が良く似合う、のほほんとしたイメージの和戸だが、一人で紅葉を見に行ったりゲームイベントに参加したりと意外と行動的なのが面白い。好みはつぐみも登場した映画館の「屍人たちの挽歌」組事務所をうっかり訪ねた「ニッポンカチコミの謎」。2024/06/10

68
警察官の和戸さんにはワトソン力という不思議な力がある。事件に出くわすと、自分以外の周囲の人間の推理力を飛躍的にアップさせるというさほど羨ましくもない能力だ。第二弾ともなると予備知識はバッチシなので荒唐無稽だ、なんて思わずサラっと読める。和戸さんが非番の日に毎回殺人事件が起こるので、もはや和戸さんが怪しいと思われないのか心配になるレベル。今作では前作にあった素人のトンデモ推理はやや鳴りを潜め結構皆さんロジカルに推理してらっしゃる印象。相槌を打ち、合いの手を入れるだけの和戸さんの仕草もすっかり堂に入っている。2024/07/19

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