内容説明
湯河原で旅館を営む老人が殺された。骨董品蒐集マニアの彼の手から消えた刀の鍔は、スイス人元宣教師・ガルトネルの曽祖父の形見だった。女流カメラマン・早見杏子は、ガルトネル家のルーツをさぐるべく東奔西走する。幕末の日本史の中から、意外な事実を見つけ出した杏子は、会津へとんだ。だが、そこで彼女は、無関係にみえた郡山の殺人が、湯河原殺人事件と同一線上のものであるという確信を抱く。身に迫る危機を切り抜けて、杏子があばき出した、愛憎にいろどられた複雑な人間関係とは―。
湯河原で旅館を営む老人が殺された。骨董品蒐集マニアの彼の手から消えた刀の鍔は、スイス人元宣教師・ガルトネルの曽祖父の形見だった。女流カメラマン・早見杏子は、ガルトネル家のルーツをさぐるべく東奔西走する。幕末の日本史の中から、意外な事実を見つけ出した杏子は、会津へとんだ。だが、そこで彼女は、無関係にみえた郡山の殺人が、湯河原殺人事件と同一線上のものであるという確信を抱く。身に迫る危機を切り抜けて、杏子があばき出した、愛憎にいろどられた複雑な人間関係とは―。