出版社内容情報
1995年1月、WTOがGATTに代わり発足した。その役割は自由でグローバルな貿易・経済の発展を目指すというものである。しかし、EU、APEC、NAFTA、ASEANなど地域統合に向けた動きが活発化しており、WTOの形骸化につながる恐れすらある。本書は、新たな世界貿易秩序をめぐるグローバリズムとリージョナリズムの確執について、さまざまな視点から分析を行い、WTO体制下における地域統合の問題点、意義と役割、今後の課題を明らかにし、これからの地域統合の方向性を示すものである。
内容説明
地域経済統合はどこまで進むか。WTO体制下におけるグローバリズムとリージョナリズムの確執を、EU、NAFTA、APEC、ASEAN、メルコスールなどの具体的な動きのなかに探る。
目次
第1章 地域主義と日本の通商政策
第2章 ユーロランドを見る視点
第3章 中欧の移行経済改革とEU加盟交渉
第4章 アメリカの多角主義と地域主義政策
第5章 ASEANの新たな課題
第6章 APECと新たな経済協力の方向
第7章 発展途上国の経済発展と地域統合
第8章 多国籍企業と地域経済統合
第9章 グローバリゼーションの行方