出版社内容情報
自然現象の解析を念頭に置き、物理的直観を重視した議論で、ランダムウォークの諸概念を、古典的でない対象も含めて解説。
目次
第1章 特性関数
第2章 母関数とその応用
第3章 連続時間ランダムウォーク
第4章 連続時間ランダムウォークとエイジング現象
第5章 マスター方程式
第6章 遅い拡散に対する非整数階拡散方程式とフォッカー‐プランク方程式
第7章 レヴィフライト
第8章 待ち時間とジャンプが相関を持った連続時間ランダムウォークとレヴィウォーク
第9章 単純な反応:A+B→B
第10章 パーコレーション構造上でのランダムウォーク
著者等紹介
秋元琢磨[アキモトタクマ]
2007年早稲田大学大学院理工学研究科物理学及応用物理学専攻、博士課程修了。現在、東京理科大学理工学部物理学科准教授。博士(理学)。専門は統計物理学、異常拡散、非線形科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kou
1
タイトルは「はじめの一歩」だが、全く初めの一歩ではない内容。基本的に対象となるレベルは大学院生〜だと思う。 著者の論文も参考文献に頻繁に登場し、現役の研究者が自身の成果をまとめた本。 学部レベルでも数学や確率論を専攻していれば別かもしれないが、いわゆる普通の「ランダムウォーク」についての知識を持った上で挑むと撃沈する。 様々な確率モデルを扱うが、ほぼすべての解析に特性関数(フーリエ変換)を使っており、最先端の確率論の雰囲気は感じられた。あと解答が載っていない演習問題がやたら難しい。2021/10/15