出版社内容情報
禁じられても広がり続けてきた聖母マリアへの深い崇敬。現在もマリアは「出現」し、全世界で奇跡を起こしている。マリア現象とは何か? キリスト教のはらむ矛盾を明らかにしながら、今後を読み解く画期的な論考。
内容説明
人類の歴史をとおして、おそらく聖母マリアほどに、あらゆる時代を超え、民族を超え、人びとの心をとらえた母なるものは存在しない。キリスト教の起源にさかのぼる「神の母」論争、古代ケルト以来、西欧社会の古層に黒いマリアとして封印され、マグダラのマリアとして押し込められ、カオスのように広がりつづけてきた「見えない宗教」としてのマリア崇拝。二つの視点から「謎」の解明に迫る。
目次
今、なぜ聖母マリアなのか―歴史の揺らぎの中から
第1部 聖母マリアの源流を探る―古代オリエントの地母神から(聖なる花嫁―旧約聖書『雅歌』;豊穣と勝利の女神―ウガリット神話;祝婚の花嫁と悲嘆の花嫁―アドニス神話から;バァール宗教とヤハウェ宗教)
第2部 聖母マリアとマグダラのマリア(聖母マリアの誕生―新約聖書『福音書』から;マリア学の形成;黒いマリア―「わたしは黒いけれども美しい」(雅歌1:5)
マリアの出現)
著者等紹介
山形孝夫[ヤマガタタカオ]
1932年生まれ。東北大学文学部卒業。同大学院博士課程修了。宮城学院女子大学教授、学長を歴任し、現在同大学名誉教授。専攻は宗教人類学。『砂漠の修道院』(平凡社)で日本エッセイストクラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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