内容説明
あの事故の背景には、何が隠されているのか?加速するミサイル開発、追尾する謎のファントム機、目撃証言に残る赤い物体、失われた機長の制服の行方、そして御巣鷹山の尾根に残る遺体たち…。遺物の科学的な分析結果から、「テストミサイル誤射説」を徹底検証。事件の真相に深く迫る、告発のノンフィクション。
目次
第1章 この墜落は何を物語るのか―国産ミサイル開発の最中の墜落(上野村の桜の下で;墜落直前まで国産ミサイル開発本格推進;刑法的アプローチ;公文書としての事故調査報告書は国民の信頼に値するものか;航空機事故調査と警察庁との覚書;生データ開示の必要性;真正の生のボイスレコーダー;「恐れ」と「思考停止」を超えて炭化遺体の声を聴く;大学での溝演会から;分厚い未公開資料;山開き前の御巣鷹の尾根整備活動にて)
第2章 焼死体が訴えていることは何か―乗客乗員全員分の未公開資料から(火災現場での違和感;炭化遺体と格闘した医師たちの証言;八月十五日から十二月二十日まで検死活動を続けた女性歯科医師;身元確認はどう行われたか;スチュワーデスの制服は不燃服なのか;機長の制服行方不明事件;なぜJA8119号機でなければならなかったの)
第3章 遺物調査からわかったことは何か―機体の声が聴こえる(尾根からの証拠物;遺物の分析結果;化学者の見解と結果;遺体と機体の遺物が訴えていること;犯罪の命令に服従しなければならいのか)
第4章 証拠物と証言が訴えていることは何か―未来の在り様を考える(過去最高の売上を記録したボーイング社;次々に出てくる赤い物体の目撃情報;検死現場のビデオ―所有者へ返却できない理由;未来に何を残し、何を守りたいのか)
著者等紹介
青山透子[アオヤマトウコ]
ノンフィクション作家。東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程を修了、博士号取得。日本航空国際線客室乗務員を経て、日本航空サービス関連子会社設立時に教務を担当し、企業、官公庁、大学等の人材育成プログラム開発及び講師として携わる。現在は弁護士、研究者、有識者らと立ち上げた「日航123便墜落の真相を明らかにする会」(会長はご遺族の吉備素子氏)の事務局を務めている。著書『日航123便墜落の新事実―目撃証言から真相に迫る』は10万部のベストセラーとなり、本屋大賞ノンフィクション部門ノミネー卜。続く『日航123便墜落遺物は真相を語る」『日航123便墜落の波紋」とともに全国学校図書館協議会選定図書に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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