出版社内容情報
空魚主催の混沌のラブホ女子会、鳥子の大学訪問、裏世界の探検で出逢った謎の婦人―― 大人気の怪異探検サバイバル、第5巻!
内容説明
裏世界での夜を越すという目標を達成して、さらに深部への探検が可能になった空魚と鳥子。日常と非日常を往復しながら、ふたりの怪異まみれの日々は続いていく。新年早々に開催され、空魚の記憶から消え去った混沌の新宿ラブホ女子会。明らかになる鳥子の大学生活と知られざる内面。裏世界の館で暮らす謎の老婦人。そして、行方不明の男・肋戸の痕跡を追うふたりの前に再び出現する八尺様―人気爆発のシリーズ第5巻!
著者等紹介
宮澤伊織[ミヤザワイオリ]
秋田県生まれ。2011年、『僕の魔剣が、うるさい件について』(角川スニーカー文庫)でデビュー。2015年、「神々の歩法」で第6回創元SF短編賞を受賞。冒険企画局に所属し、「魚蹴」名義で『インセイン』(新紀元社)などTRPGのリプレイや世界設定も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠る山猫屋
81
2021最初に読めて良かった!冒頭のラブホ女子会にて空魚の失われた記憶、参加者たちの沈黙。シリアス展開・・・な訳もなく。初笑い。カオスな成り行きに、そりゃ皆黙っちゃうよね。無分別にグイグイくる鳥子も不器用に戸惑う空魚も、とにかく可愛い。小学生か?っていうくらい。鏡の裏表をたどったり、裏世界のマヨヒガに住む御婦人との出会いを経て、お互いの意味を確かめ合うふたり。最後は八尺様のリベンジ、持ち帰った“お土産”は波乱を呼びそう。次巻が楽しみだ。2021/01/02
ひさか
80
2020年12月ハヤカワJA文庫刊。書き下ろし。シリーズ5作目。ファイル16ポンティアナック・ホテル、ファイル17斜め鏡に過去を視る、ファイル18マヨイガにふたりきり、ファイル19八尺様リバイバル、の4つの連作短編。全て面白く楽しい。ポンティアナック・ホテルで意味なく踊り始めてしまうというのは、怖い。皆でなかったことにするというくだりが楽しい。人を送り込む裏世界の意思的な話の八尺様リバイバルも怖い。楽しみな展開です。2021/02/05
よっち
68
裏世界での夜を越す目標を達成して、さらに深部への探検が可能になった空魚と鳥子。日常と非日常を往復しながら怪異まみれの日々が続く第五弾。新年早々に開催されて、空魚の記憶から消えた新宿ラブホ女子会。反省した空魚が知る鳥子の大学生活。裏世界の館で暮らす謎の老婦人。そして依頼により行方不明の肋戸の痕跡を追う二人の前に再び出現する八尺様。お互い意識するようになって、わりとグイグイ来る鳥子と相変わらずヘタレな空魚の距離感には苦笑いでしたけど、二人の関係も物語も少しずつ、確実に前に進んでいるのを感じますね。続巻に期待。2021/02/15
☆よいこ
67
裏世界⑤BW読みホ。好きを前面に出す鳥子にタジタジな空魚▽[ファイル16:ポンティアナルック・ホテル]ラブホ女子会。ひよった空魚は小桜、茜理(あかり)、夏妃(なつみ)を巻き込む。裸踊りw[ファイル17:斜め鏡に過去を視る]振り払われた途端中間世界にトバされ、鏡の中を彷徨う[ファイル18:マヨイガにふたりきり]AP-1で散策、和洋折衷のマヨイガ発見。老婦人の外館(とだて)とボルゾイのハナと出会う[ファイル19:八尺様リバイバル]肋戸美智子で夫を探す。八尺様の中?にいた時空を駆ける少女を保護▽人間はバグる 2024/06/29
しまふくろう
66
続けて購入。 物語は鳥子と空魚の関係の話。自分では感情を上手く隠しているつもりだったのに鳥子にはバレバレだった、とショックを受ける空魚が面白い。しかも鳥子視点だと空魚の行動は鈍感難聴系主人公そのものなのも面白かった。最後に保護した女の子は何なのか、そもそもきちんと人間なのか。 続きが楽しみ。2020/12/28